ぽち

殺し屋たちの挽歌のぽちのレビュー・感想・評価

殺し屋たちの挽歌(1984年製作の映画)
3.5
観た直後はなんか煙に巻かれたような、ちょっと物足りないような中途半端な気持ちになるが、反芻するにしたがいじわじわと味が出てくるスルメのような作品。

スペインからのロードムービーだが、荒れた土地の映像が多くすごくアメリカンな雰囲気で、ブリテン特有の湿り気やブラックな雰囲気は一切無いのが特徴だろう。

とにかく映像もストーリーも乾いていて、それでいてキャラクターの心の裏までじっくり描いているのが見どころ。

ブラドックはウィリーをパリまで連れていくことをなぜやめたのか。
車から降り一人で考える彼の脳裏には何があったのか。
そして、聖人ぶっていたウィリーの意外な往生際の悪さはなぜ。

ここら辺を後からいろいろ考えると深さが楽しめる作品。

巻き込まれた少女役のラウラ・デル・ソルが整った顔立ちで美しいのだが、当時23歳。
童顔なら15歳で通るが、いくらなんでもその爆乳で15は無いだろ。

って言うか、ブラドックさん、彼女の顔をしげしげとみて「15じゃないな」って・・・・これは笑いどころか?

一見雑な作りのように見えるが、意外なキャラクターの行動の裏にきちんと心の動きを描いている作品で観応えがある。



余談。
エイリアンの最初の犠牲者ケイン。スーパーマンの悪役ゾッド将軍。お猿のセード将軍。
こんな危険人物たちと一緒の車に乗りたくはないが、誰が最強なんだ?

もちろん、生き残ったラウラちゃんが一番強いってことだな。
ぽち

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