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実録ブルース・リー/ドラゴンと呼ばれた男のASAのレビュー・感想・評価

3.8
ブルースリーにまつわる人たちのインタビューを編集したドキュメンタリー。武道のカリスマの人間臭い裏側を知ることができる。イップマンからの教えは14歳と遅かったことは意外。アメリカでの挫折や、香港へ凱旋した時に天狗になっていたことなど、フィルムを観るだけでは知り得ないことをたくさん目にした。特に『燃えよドラゴン』の撮影時に緊張のあまり演技ができなかった話は興味深く、人間らしい側面を知ってより魅力が増したように思う。
その反面、道場破りよろしく街中で突然挑戦してくる荒くれ者たちを片っ端に叩き潰していた裏話は燃えた。ブルースリー神話の光が強まった。
排他的だった伝統のカンフーを積極的に布教したことで反感を買ったエピソードは彼の本質を表すようで特に興味深い。ブルースリーが発明したジークンドーはボクシングの要素も取り入れていて実際、現代でも通用する武道。幼い頃からいろんな世界を見ていたブルースリーにとって、柔軟に物事を取り込むことは容易かったのかもしれない。その哲学が根底にあるからこそ、未だに世界中で愛されているんだと思う。
作中でも受け手が答えていたけど、映画界においてブルースリーは永遠に不滅の存在だと思う。
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