あおき

ピノキオのあおきのレビュー・感想・評価

ピノキオ(1940年製作の映画)
3.8
実写版をいつ観てもいいように。

物心ついた子供にとって危険すぎる社会と大人たちを恐ろしくダークなコメディとして描いた秀作だと思う!

てかジムニーまじで良いやつ、パークで見たとき「虫」とか言っててごめんね、、、

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学校に行くぞ〜てシーンから察するに、ピノキオは小学生くらいの、ちょうど保護者のコントロール(糸)から解放された歳の子供をイメージしてるんだろう。
小学生って、知らない大人の誘惑についていくな!!って注意を幾度もされるし、宿題忘れたときとか保身のために平気で嘘をつくし、あらゆる暴挙を赦される。

ピノキオも過剰でコミカルな「無垢ゆえの危険や罪」を実行し続けるし、かなりドギツい罰を受けるシーンもある。ロバのシーンは勿論だけど、嘘をついたら鼻が伸びるって、嘘つきまくりな小学生からしたらクソやばいよな。

ファンタジーなのにどこか側にあるような恐怖を感じるのは、実際の子供(自分の子供時代)にある顛末を想起させるからかも知れないなー。
こどもは、何が悪なのかを知ることから始めなきゃいけない。「嘘ついたら針千本飲ます」じゃないけど、ピノキオを観てこどもに抑止力が働けば良いよね

一方でゼペットおじさんはピノキオの犯した善悪を問わず彼を愛して庇護してくれる存在。徹底して良心として面倒を見てくれていたジムニーとは若干異なり、ピノキオの自由も罪も認め、ただ無事かだけを気にかける姿勢にグッとくる。
そんなゼペ爺をピノキオが「お父さん」って呼ぶのもめちゃくちゃ尊い。

ミニミニでぽっちゃりなフィガロが可愛すぎた笑
あおき

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