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黒い十人の女のragaのレビュー・感想・評価

黒い十人の女(1961年製作の映画)
4.5
しっかとジェンダー問題に抗うブラックユーモアがエッジを効かせた復讐劇へと誘っている。船越英二のダメ男っぷりも山本富士子のいなせっぷりも岸恵子の疫病神っぷりも見事ハマっている。宮城まり子の優しそうで残酷な未亡人も人間味溢れるキャラとして物語を豊潤にさせている。シネスコサイズの画面に顔アップの演出は古臭くなく、時折見せる引きの撮影もサイズを活用した面白さが詰まっている。ここがただならぬ会話劇へと成就する市川崑監督の魅力だよね。
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