ragaさんの映画レビュー・感想・評価

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スクリーム6(2023年製作の映画)

3.5

各所のネタは面白いのだが、物語の構成がイマイチ、特に終盤真犯人が解ってからのくだりが凡庸な仕上がりになってしまっている。もっとトンチ効かせるようなオチが欲しいのよ、スクリームファンとしてはね。あくまで>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.5

オーソドックスな少女の成長物語に映画的手法を詰め込んだ上質な作品。田舎で暮らす親戚夫婦のルーティン生活にカメラアングルを変えて繰り返すことによって少女コットから見る世界の変化を描いている。さらに無駄な>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.0

時間と記憶は真相へたどり着けるのか。事実は時に変容する。(歴史修正ではない)それは受け手側の感情が移ろい、過ちを許し禍根は薄らいでいく。人やモノの見方は価値観同様変わる。それは無節操という安易なスタン>>続きを読む

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.0

幾度となく未踏の海峡横断スイミングへと挑む主人公ナイアド(アネット・ベニング)の奮闘を描く。彼女の心の傷は人生をかけたチャレンジ精神へと向かわせる。彼女の熱意に惚れ込む周囲のチームメンバー、彼らにもま>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.5

人は皆、完璧な生き物ではない。何かしら心身にかけているものがあり、それを怪我や障碍、病などの言葉によって区別、判別しようとする。しかし、その言葉にもグラデーションがあり、人は思い込みによって見誤ってし>>続きを読む

ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

3.5

格差社会と資本主義の疲弊によって市井の人びとは諦めムードに包まれている。そんな現代の株式市場で富裕層へ挑発する主人公キース、彼が次第にマネーゲームから資本主義の核心へと学んでいく成長が主軸となる。彼同>>続きを読む

エグザイル/絆(2006年製作の映画)

2.5

ホモソーシャルな男たちはいつまでも少年のままでいるのだ。と定義されても彼らはもれなく大人の世界にどっぷり浸かってしまい、裏切りやしがらみで関係は崩れかけていたのに、強引にリセットしてしまう独自ルールに>>続きを読む

ブレイキング・ニュース(2004年製作の映画)

3.5

冒頭の長回し撮影による銃撃戦が圧巻、舞台は強盗団が立てこもる団地へと移り物語は混迷していく。強盗団と特捜班の刑事、そして組織犯罪課の女性指揮官、お互いに顔は見えないままメディア中継していくくだりは面白>>続きを読む

ザ・ガーディアン/守護者(2022年製作の映画)

4.0

娯楽作品の要として構成はシンプルで良い、さらに各シークエンスにどれだけ魅力あるネタを詰め込めるか、であり、
・10年前の主人公が敢行する暗殺場面(暗闇でナイフに懐中電灯をくくりつけて格闘する光と陰のコ
>>続きを読む

殺人者(コロシ)を追え(1962年製作の映画)

3.0

奥行きをみせる撮影が印象深い。強盗殺人犯を逮捕すべく若手とベテラン刑事が団地に住む情婦を隣棟で張り込む、窓から見える情婦や違う部屋の住民の生活を覗き見る設定は、ヒッチコック監督作品「裏窓」のモチーフに>>続きを読む

最悪な子どもたち(2022年製作の映画)

3.0

低所得層の人びとが生活する団地を舞台に”あるドラマ” が撮影される。地元の子供たちをキャスティングした過程で、大人の撮影スタッフの至らなさ、子供の演者としてのもどかしさ、それぞれが葛藤する。虚実の境界>>続きを読む

ボトムス ~最底で最強?な私たち~(2023年製作の映画)

3.0

とてもくだらない内容なんだけど、構成がうまくまとめられている。それぞれの高校生がこのくだらなさに執心する心情に共感を抱く。LGBTQが日常へと溶け込んだ現代で成立する性の悩みは、若さゆえの特権であるし>>続きを読む

チャチャ・リアル・スムース(2022年製作の映画)

3.0

登場人物が良い人ばかりで物語が加速しない。ほんの少しの嘘や悪戯、裏切りが人の心を傷つける。そこで加害した人はどう改心していくか、そこに学びや成長があり変わることのできる人間賛歌が描かれるはず。起因とな>>続きを読む

シャクラ(2023年製作の映画)

1.5

捏造と冤罪によって窮地に追いやられる主人公や他の登場人物の行動心理がよくわからないので、物語展開が破綻している。アクション場面も趣向乏しく、恋人の変装グッズもかなり強引な代物だし、随所に粗さが目立つ。>>続きを読む

飢える魂(1956年製作の映画)

3.0

私たちは生活に何かしら不満を抱いている。そこから逃避したい、でも出来ない、煮え切らないのは誰のせいでもないが、その気持ちのやり場としてメロドラマは最適なのかもしれない。不倫や親子の確執、世間から蔑まれ>>続きを読む

STILL:マイケル・J・フォックス ストーリー(2023年製作の映画)

3.0

映画スター、マイケル・J・フォックスは人気絶頂期にパーキンソン病を患う。左手小指の震えから始まった症状の進行は演技で隠せなくなり世間に公表する。彼の出演作にて疾走する姿と意図せぬ身体の震えから彼の運命>>続きを読む

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.5

冒頭の調理工程から圧倒される。厨房を行き来する演者たちの息づかいから詳細な説明なくとも事物の背景が見えてくる。撮影や照明、そしてフードコーディネートが秀逸、もちろんそれを仕掛けるトラン・アン・ユン監督>>続きを読む

幻の湖(1982年製作の映画)

2.5

正直言って物語は破綻の一途をたどるので、理解できなくなるのは必至である。ただ退屈しないのは、次の展開が全く読めない不可思議な世界観にある。一応主人公は殺された飼い犬の復讐へと向かうのだが、時折その目的>>続きを読む

おふくろ(1955年製作の映画)

3.0

息子の一方的な母親との不和が釈然としないまま悲劇が訪れるのでハツラツとした娘の所在が不憫に感じる。息子の友人の出番が多くなって物語は膨らむ要素があるのに尻切れトンボで終幕するのは如何なものか。途中登場>>続きを読む

NO選挙,NO LIFE(2023年製作の映画)

2.5

選挙という民主主義の根幹、立候補者をひたすら追いかける畠山理仁の内面、そのどちらも十分な追求へと至らぬ内容に憤る。ドキュメンタリー作品の真髄がすっぽり抜け落ちた報道映像として受け止めるしかないので、果>>続きを読む

麦秋(1951年製作の映画)

4.5

28歳独身女性の紀子(原節子)に舞い込む縁談話から三世代の家族がそれぞれの思惑をこぼしていく。結婚の当事者の気持ちではなく家柄や体裁が “幸せの条件” だと決めつけてしまう因習、女性は “忍耐” が円>>続きを読む

極楽特急(1932年製作の映画)

4.0

会話のユーモアがその社会の気品として成立するし、各挿話の最後に必ず次のアクションのきっかけを潜ませているので、物語がテンポよく進行する。そして各登場人物の動きが小気味良く洗練されている。終幕はセリフ無>>続きを読む

フィンガーネイルズ(2023年製作の映画)

2.0

主要人物の行動心理が腑に落ちないので、それがノイズとなってしまい盛り上がりに共感できなくなってしまう。なぜ主人公の女性アンナは恋人ライアンとの距離に曖昧さを残すのか、研究員アミールは同僚にプライベート>>続きを読む

晩春(1949年製作の映画)

4.0

娘を嫁がせることに執着する父親(笠智衆)とそれに気乗りしない娘(原節子)の意思伝達に綻びが生じた時、娘と父親は互いにどのような感情を抱くのか。娘の無言の表情が次第に怖くなる、父親の安穏とした表情から狡>>続きを読む

フローラとマックス(2023年製作の映画)

4.0

家族の再生、母親というモラルに縛られたくない女性の怒り、こういった普遍的なテーマをジョン・カーニー監督は自身の得意技で仕掛けてくれる。これが過去作と同じ軌道を辿っているド直球なんだけど、力量があるので>>続きを読む

ザ・ディープ(2012年製作の映画)

3.0

実話モノの弊害か、登場人物に際立った描写へ向かわない手加減が物語として導入部の陳腐さがイマイチのれない仕上がりとなってしまう。しかし事件となった漁船転覆シーンの迫力や唯一の生存者・グッリの孤独感は如実>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

私たちの幸せはどこにあるのか、そのさまは探すのではなく、気付けばそこにしっかとある。見えないかたちにたどり着こうと人は衣食住につながる消費へとすがりつく。そして所有しない生活は幸せでないと決めつける。>>続きを読む

明日への地図を探して(2020年製作の映画)

4.5

タイムループにロマンスコメディ要素を加味する青春モノとくりゃ、”小手先ネタ” や “能天気なオチ” に留まって浅薄な内容かと思いきや良い意味で裏切ってくれる。繰り返される時間に運命は存在するのか、別離>>続きを読む

ドリー・ベルを覚えているかい?(1981年製作の映画)

3.0

当時のユーゴスラビア情勢に疎いものの、生活に通底する家族のすれ違いや共感は、世代の隔たりによって奇異に見える個人の執着である。ここから何かを変えたい、模索する若者の渇望と俗物根性は時に微笑ましく刺々し>>続きを読む

お茶漬の味(1952年製作の映画)

4.0

戦後復興期の中で奔放な生活を過ごそうとする妻と堅実な生活に邁進する夫の倦怠期は、因習から抜け出したい若者との交流を経ても何も変わらない。どんどん疎遠へと向かうのかと思いきや、終盤ふたりの心情が重なり合>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.0

天下を獲る野心の先に何があるのか。自己愛と人間不信が募る武将は、合戦に明け暮れる惰性へと向かっていく。そして多大な命の犠牲をよそに勝者の都合良い歴史が語り継がれる。戦国時代の英雄譚ではない空虚かつ泥臭>>続きを読む

ほかげ(2023年製作の映画)

2.5

冒頭のくだりは良かったんだけど、その後の進行が退屈になる。趣里演じる戦争未亡人の情緒不安定な言動は戦争の傷跡を現しているのだが、彼女は孤児に対してどのような心情変化が生まれたのか、物語の主軸が不明瞭な>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.0

要所でみせる戦闘シーンは圧巻、やはりスクリーンで鑑賞するに値する迫力である。しかしナポレオンの人物像に掘り下げていく演出が乏しい。伴侶や部下の視点で語っていく過程において英雄の凡庸な姿をさらけ出してい>>続きを読む

プリデスティネーション(2014年製作の映画)

3.0

ネタひとつだけで延々と続く会話劇は、途中でオチがうっすらと見えてしまう。随所に映像としての小細工を用意すればタイムループSFとして楽しめたであろう。もっとアイデア詰め込めよ、と諫言したくなる。それでも>>続きを読む

リアリティ(2023年製作の映画)

3.0

物語の導入部、職場から帰宅する主人公の日常からFBIの捜査と尋問を受ける非日常へとジワリと移りゆく緊迫感がとても面白く、さてどうなるのか?と身を乗り出すも肝心の "機密情報" は "黒塗り" や "ピ>>続きを読む

母の残像(2015年製作の映画)

4.5

紛争は国家や民族、宗教の違いで起きる惨状である。家族という最小の共同体における感情の衝突もまた紛争であり、互いの信頼を失ってしまう不自由が生活の破綻へと向かっていく。そこから逃避するか修復へと挑むのか>>続きを読む

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