黒い十人の女の作品情報・感想・評価

「黒い十人の女」に投稿された感想・評価

KW

KWの感想・評価

4.2
船越英二、岸恵子、山本富士子、岸田今日子、中村玉緒。最高でした。
船越英二をめぐる十人の女たちの物語

最初のクレジットでメインキャストの顔と名前がドーンって映る絵からして印象的です
オチやストーリー展開のリアリティ的にはそんなに好きじゃないけど、普通に面白かった
宮城まり子が死んでるのずっと気づかなくて、気づいた後で冒頭のシーンもう一回見て確認しちゃいました、なかなか印象的な演出ですね

あとはキャストが豪華なのと、当時の大映東京、現代劇での中村玉緒ってのが珍しいかなと、たぶん見たの初めて
山本富士子、岸恵子両者とも美人だけど、若い頃の中村玉緒もすごいかわいいよねー、現代劇での新鮮さもあって良かった

ところで高評価はまだしも何故にこんなにもレビュー多いのだろうか、1961の邦画、しかもモノクロでこれは驚きです、市川崑監督作品だから?

特にすっきりする終わりかたってわけでもなく、個人的にはそこまで納得共感できるわけでもなく、そこまで名作とか思わなかったけどなー
QP

QPの感想・評価

-
久しぶりにみたけれど大人になってからみると女性たちが美しいことに目がいく。
昔は風さんのことばかりみていたけれど。
恐ろしいことをやってのけるけれど、しゃんとしていて所作が美しい。

人は容易く狂ってしまう。恐ろしい。
人間は恐ろしく、もろい。
人間を良くも悪くも動かすのは人間なんだと改めて教えられる。

自分を見失わずに生きたいけれどそれは不可能なことなのでしょうね。
だってそもそもこの私も誰かたちに創られた私なのだもの。
斬新。映像も台詞もストーリーも。十人の女たちがまあ黒いこと。。みなさま澄まし顔&美しいお言葉遣いで男性やお互いを刺すわ斬るわ、それがなぜか小気味よくて小洒落てて。中でも山本富士子さんの所作は美しく、ツンケンキャラの中村玉緒さんもまた可愛くて、ただただ見とれてしまう。何度も観たい。
本妻と愛人(あわせて10人!)が結託して夫を殺そうと計画するも、物語は意外な方向へ。これは愛にまつわる壮大な実験なのか、浮気性の男への復讐劇なのか?果たして夫婦の愛は取り戻せるのか…。

「忙しく飛び歩いて事務的なことの処理だけはたいへんうまくなるけど、心と心を触れ合わせることのできない生き物になってしまうのよ。女が男に求めるものはもうないのよ、貴方の中には。だけど貴方は男の形をしている。だから抹殺されたのよ」

本妻・山本富士子の存在感はもちろん、岸恵子(まともかと思いきやそうでもない)、宮城まり子(ゴーストとしてフラフラ登場)、中村玉緒(小憎たらしいけど可愛い)、倉田マユミ(名脇役だわ)などなど揃い踏みだけど、個人的には知的早口作業着姿の岸田今日子が一番魅力的にうつった(なんて軽口をたたいていると私も消されてしまうかも)。
顔の陰影の撮り方がすごいなとそんなことに初めて気付かせてくれた作品。
1回見ただけじゃ吸収しきれない。

岸惠子の気丈な役柄が最高でゾワッときました。
Marrison

Marrisonの感想・評価

4.2
期待通りに、端整。ピッチャー的にいえば “コントロールの良い“映画。「現代の実体に触れようとすると、必然的に喜劇とスリラーの要素がかかわってくる」と市川監督は語ってて、その気持ち通りの仕事を完遂した感が強い。カタさは必ずしも悪くない。
ただし、日本人の身の丈に合ってる上質スリラーかどうかはまた別問題であって、フランス語への吹き替え版があれば観たいかも。それはそうと、全世界の映画制作者が本心では一度はこういうの撮ってみたいであろう種類の、冒頭シーン。
その冒頭、ここで張り手かなぁと思ってたらすぐ張り手が飛んだし、ずっと経って終盤は、ここが海辺だともっといいのになぁと贅沢思い始めたら潮騒が聞こえだした。うーん、まことにつどつどストライク。。。
夫婦の狂言殺人相談シーンの、“妙に説得力のあるすれちがい“が演技的には最も唸らせどころだった。彼と最強の妾とが終わりに戦わせた観念論はあまり私には刺さってこなかった。幽霊のすがすがしさの方がむしろドラマの底にしっかり定着してた。(シャワー最後に捻ったとこ、意外と大好き。)

────それでは、キャストの声を拾ってみましょう。
恵子「十人中、あたしが一番綺麗」
富士子「あんたは喋らなければ綺麗だけど、実質あたしが一番よ。正妻役だしね」
恵子「ちぇっ、何さ。ぶつわよ」
富士子「ぶつなら、いっそ殺してごらんよ。さあ、水鉄砲があるからお殺し」
玉緒「……お二人はんには付け入る隙がありまへんさかい、うちは可愛い担当やらせてもろうてます」
まり子「わたしは性格美人をめざします。ホラー係は変な気分です」
ハーフ顔の人「わたしもビジュ的にはそれなりに役立ってるでしょ」
メガネ女子「わたしだって」
ほかの女子四人・・とりあえず台詞なし。
英二「あのねぇ、皆さんのおかげで、ぼく幸せですよ」(←なぜか愚痴っぽく)「でも、ラブシーンほとんどなかったってことは、ぼくお飾り? さみしくなっちゃうな~」
監督「そんなことないそんなことない。お座敷でのきみのアクションは完璧だったよ!」
てふ

てふの感想・評価

4.5
市川崑のモダンで先鋭的な演出がとにかく素晴らしい。妻と9人の愛人が結託しての浮気性な男への復讐劇も、日々の忙しさから心を失った現代社会への批判となっていて興味深い。

角川シネマ新宿 大映男優祭にて
elie

elieの感想・評価

3.9
まさしく10人の女性と浮気して
シメ出されるたじたじな男
構図や女優さんたちの
言い放つセリフが
終始ブラックで痛快
とにかくかっこいい
doom

doomの感想・評価

3.9
2018年15作目

とにかく中村玉緒がかわいい。かなりかわいい。生意気。でもかわいい。そこがかわいい。かわいいやつだ、と思った勝新。気持ちわかる。今はあんな感じ。それはそれでよし。

さて、これからどうなるんだろう、あるいはどうするんだろう、という雰囲気に満ちたラストは見事。
映像も確かにかっこいい。人を端に寄せる感じとか、夜道の暗さとか。

ちなみにこの時、山本富士子30歳、岸恵子29歳です。すげえな!
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