ぎょうざ

マルサの女のぎょうざのレビュー・感想・評価

マルサの女(1987年製作の映画)
3.5
 てぇれれれーれれれれ、れれれれーれれれれ・・・という音楽しか知らなかったマルサの女を TOHO シネマズの 4K で初視聴。これぞ昭和レトロ、って感じなんだろうか。ショルダーバッグみたいなバカでかい携帯電話、PLAY BOY のロゴ、新人女性をいきなり「ちゃん」づけで呼ぶ同僚・上司のいる職場・・・随所にあふれる昭和感。
 こういう古典名作って意外と「ドラマチック」じゃなくて、平坦なストーリーのなかに皮肉や人間の機微が散りばめられていて面白い。現代のドラマだと例えばもっとわかりやすく、主人公が内偵捜査中の相手に捜査中であることをバラしてしまう(あるいはバラしたという疑義をかけられてしまう)みたいなことがあって、ズドーンと主人公が突き落とされて、そこからどう這い上がるか!?みたいなラインを描きがちな気がするんだけど、そういう「山あり谷あり」みたいなわかりやすいエンタメじゃない。じわじわくる面白さがある。現代ドラマに慣れきって、「あー、こうなるのかな」と展開を予測しがちな自分にとっては、逆に新鮮だった。
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