弁慶丸

マルサの女の弁慶丸のレビュー・感想・評価

マルサの女(1987年製作の映画)
4.4
DVDを入れるといきなり女の声が聞こえてきて、ボイスメニューか通常メニューかの選択を迫られる。そのままほっておいても女は喋り続ける。飲むヨーグルトを飲んだ私はやさしい心持ちでボイスメニューを選んだ。A TAXING WOMAN
場面は目まぐるしく移り変わる、冬に夏に春にと。そこに秋がないとは飽きさせない。
古めかしい画面に出てくるはっきりぱっきりとした色使いがとても印象に残っている。スーパーでの色鮮やかな食べ物と痴情のもつれの際飛んでくる電話は特に綺麗だった。これらが映画の不穏で滑稽な雰囲気を引き立ている。
主人公の後輩の気持ちの良いおはようございますは真似したくなる。宮本信子と山崎努が掛け合いをする時のカメラ目線はキレと味が出すぎで、その後の赤ちゃんとの場面は可愛すぎる。
BTW, 以前テレビで脱税者を追う番組があったが、これらの犯罪系の特集や映画を見ると自分ならあーするかなこーするかなと妄想してしまう。こういう誤った判断を気づかずに「コレは完璧や、ぐへへ…」と実際に行動に移す人たちが犯罪者になりお勤めする羽目になることを考え出したら、所謂身が引き締まる思いに。
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