カプカ

さんかくのカプカのレビュー・感想・評価

さんかく(2010年製作の映画)
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彼女の妹による無自覚な誘惑に振る舞わされ勘違いしていくラブコメなのですが、細かい仕草がどれも巧みで面白い。
登場人物の一方通行な切実さから来るカッコ悪さはコメディながら生々しさがあり、そこからホラー化してく危険な依存関係と、不意にくる優しさも含めて大好きな映画です。

浮気を拾った財布を届けるかに例えることがあるが、これは拾った財布を落とした後も自分のだと言い続ける人間達の話という感じで、人のダサい瞬間をよく覚えて作られてるのが最高。
ラブコメというより依存関係についてのホラーをこっちはコメディという所は崩さず見せきるのが面白い。

『アメリ』って本来ホラーだよというツッコミをしつつ、途中から完全にJホラーなった後に『恐怖心理学入門』的なシーンが出てくるので爆笑
ダサい所や何故そこで優しくするという天然さなど、吉田監督のコメディは映画として過剰な説明ツッコミ無しで観客を信じてやってくれる所が良い。
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