国際連合憲章の敵国条項によって未だ仮想敵国扱いから抜け出せていないドイツ（日本もだけど）の、その影響が今よりも色濃い時代に発生したミュンヘンオリンピック事件以降を描いた一作。
無線だけど機能的にはアナログな爆弾を駆使して犯人らを暗殺していくスペシャルチームの文字通りの暗躍が、徐々に復讐以上の意味をなしていく点は見所。
歴史を総じるとどっちもどっちとしか云えない恨みつらみの連続なんだけど、人間一人の寿命が50〜100年ぽっちというトコロに割切れなさのようなものがあるんだろうなァ……と感じてみたり。
個人的には、もう少しコンパクトにまとめてくれても良かったかな、と。
それにしても、政策として大虐殺をやったヒトラーのお陰でユダヤ人はとんでもない免罪符を手に入れた、としか思えなくなるのがコノ手の作品のビミョーなトコロかも。
