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永遠の僕たちのkaz666のレビュー・感想・評価

永遠の僕たち(2011年製作の映画)
3.4
ガスヴァンサントは、実にもっとも''死''と強く向き合っているでも監督ではないだろうか。
それは恣意的にというかあまりにも具体性がない''死''の概念ではあるので作品間に''死''の概念がふわりと浮遊しているので重くならない。
霊が見えるという男と、死を受け入れる女の子。
ガスヴァンサントとしてはあまりない、不条理な世界の構築ではあったが、なるほど、霊が見えるという突拍子もない演出を、こんな辻褄合わせに使うなんて。ぐうの音もでないほど納得させられてしまった。ラストの演出も、霊を日本兵にした意味もよかった。ただエレファントのようなフックが少し足りなかったのが残念。
ただ''死''を扱った作品のなかでこんなに美しい作品は見たことがない。
美しい作品だった。
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