余命3ヶ月と宣告された少女と、彼女に淡い恋心を抱き始めた少年の物語。
がん患者である少女は葬式で1人の少年と出会う。その少年は赤の他人の葬式に参列し人の死に触れるのを日常としていた。
少年は幼少期に生死をさまよったことで、日本兵の幽霊であるヒロシが見えるようになっていた。
少女と少年と幽霊。三者三様の死。
何気なく生きて何気なく時を費やしていることの、何と倖せなことか。
今日の夜にベッドに入って、明日の朝、陽の光が僕を起こしてくれることがどんなに喜ばしいことだったのか。
そんな、当たり前のようなことが当たり前ではないことに気付かされる作品。
ミア・ワシコウスカの薄幸そうな雰囲気が物語と合っている。