爆裂BOX

ディープ・ライジング コンクエストの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.4
メキシコのリゾートビーチで巨大ザメの歯が発見された。発見者のライフセーバーのベンから調査を依頼された古生物学者のキャットはそれが絶滅したはずの巨大ザメ「メガロドン」の歯だと気づき…というストーリー。
ヌー・イメージ製作のサメ映画「シャーク・アタック」シリーズの第三弾にして、古代の巨大ザメ「メガロドン」を題材にした作品でもあります。主演のジョン・バロウマンは「ドクター・フー」やそのスピンオフ「秘密情報部トーチウッド」の人ですね。イギリスではスターなのにこんな映画に出てるのかと思いましたが、「ただ金の為に出演した」と公言して潔い限りです。
アメリカの大企業エイペックス社が太平洋に敷設した海底ケーブルから漏電した電磁波に、前代未聞の海溝からメガロドンが引き寄せられ、メキシコのリゾート地に現れ人を襲い始めます。
ストーリー展開などは後半までは平凡なサメ映画という感じですね。正義感溢れる好青年なライフセーバーの主人公に最初サメの保護を主張する古生物学者のヒロイン、サメの危険性を訴える主人公の言葉に耳を貸さない欲深い有力者など登場人物も定番のキャラ設定ですね。後半まではメガロドンの4mくらいの子ザメがメインになっていて余計に平凡なサメ映画という感じですね。
サメはいつも通り資料映像流用していますね。サメの襲撃シーンや捕食シーンは模型も使ってますが、血飛沫や水しぶきが多量に画面にかぶさってカット割りも細かくて結構見辛いです。喰いちぎられた手や足などのちょっとしたグロ描写はあります。パラセーリング中の女性が海に引っ張られて襲われるシーンは結構ハラハラしました。浸水した船体を突き破ってヒロインに襲い掛かる「ジョーズ」そっくりなシーンもありますが、ここでサメを主人公がバットでボコボコにする所は笑いました。でも、サメのアップと主人公の顔アップが連続してライトも点滅するのでここも見辛かった。ヒロインがショットガンで止め刺すときの「絶滅しなさい!」という古生物学者にあるまじき決め台詞は笑った。
子ザメ倒して一安心、となってから親であるメガロドン登場しますが、ここでもサメの資料映像に縮小した登場人物を合成して映像作ってますが、雑コラみたいな映像でこの捕食シーンは爆笑してしまいました。特に有力者たちが船上パーティ開くクルーザーが襲撃されるシーンで悪役が自らサメの口の中に飛び込んで食われていくシーンは必見ですね。特にエイペックス社の社長が悪い笑顔しながら一人で水上バイクで逃げようとしてサメの口の中に突っ込んでいく所インパクトとスカッと感感じられます。でも、映像技術は稚拙ながらも初登場のシーンで巡視艇丸呑みしたり、救命ボートごと乗客丸呑みしたりと捕食シーンでその巨大感を活かしている所は良いですね。小さい船の模型使ったりして巨大感現そうとする所もイイですね。
映画としてはクソザメ映画に入りますが、メガロドンが登場してからの後半はそのチープな合成映像も含めて個人的に楽しめました。