鰹よろし

ダスク・オブ・ザ・デッドの鰹よろしのレビュー・感想・評価

ダスク・オブ・ザ・デッド(2008年製作の映画)
3.6
 記念日に星空の下でおせっせしようとキャンプ場を訪れたが結局モーテルに行くことになったカップルと、どこかから誰かから逃げているメキシコを目指す逃走犯カップルが、出会って即意気投合することなく立ち往生することになったガソリンスタンドで織りなすトゲトゲハーモニー...

 どちらかというと陽キャ寄りな彼女がハンドルを握り、生物学を勉強中だというインドア派の陰キャ彼氏が助手席に座るカップルと、

 車が使い物にならなくなり歩く他なくなった、時々手がつけられなくなるヤク中でフラフラな彼女と、その手綱を何とか握ろうと奮闘するも終始イッパイイッパイな彼氏のカップル。

 2組のカップルの在り方、両者の遭遇によって生じる支配あるいは主従関係、さらにはトゲトゲキッスとの邂逅によってもたらされる強制的な序列の変化。

 途中の警官とのゴタゴタも併せ、感染系との差別化を図る寄生系というジャンルの特殊な対立と共闘への誘導はスムーズで、種の支配に留まらない人間の特質性を、物質の移動ではない意志の依託によって魅せる演出も大好物。

 そして何よりボキボキバキバキボッキボッキバッキバッキと痛いし怖いし気持ち悪い!! 勘弁して!!!


「127時間」(2010)...「アイアムアヒーロー」(2016)...
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