潜入捜査において過度なストレスに晒され窮地に陥ってしまったFBI秘密捜査官たちを救出・更生させることを生業にする自らも極度な強迫性障害を患っているトラヴィスが娘と孫と平穏な生活をしたいと願うお話...
現場に向かうまでに逐一バックミラーを調整するトラヴィスが、全く知性を感じさせない脳筋大爆発で一触即発の事態を見事解決して魅せる導入はギャグなのだろうか、真面目なのだろうか。ダスティが逃走用にわざわざゴツイ車を選択してるのもまた・・・
確かな経験と能力を有しながらも、その仕事柄から平穏な生活に順応できない哀しき老いぼれの姿は、「96時間」シリーズを始め数々のプロフェッショナルを演じてきたリーアム・ニーソンだからこそ。というより彼ありきで撮られた作品だよねこれ。
で、だからこそなんだけどある種ギャグになっちゃってるのよ。それも狙いなんだろうけどさ。まぁおもしろかったしほっこりしたんだけど・・・。
あと、縦の関係に重きが置かれてるからこその味があるんだけど、個人的には「イレイザー」みたいな救い出した者たちとのネットワーク(横の繋がり)をもっと彼に作用させてほしかったなと。だってその実績というか救い出した者たちが何とか日常へと回帰しようとしている姿こそが彼自身の軸というか支えでもあったわけでしょ。
「96時間」シリーズ...「イレイザー」(1996)...