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シリアル・キラー アイリーン 「モンスター」と呼ばれた女のkikoのレビュー・感想・評価

4.2
あの「モンスター」のアイリーン・キャロル・ウォーノスのドキュメンタリー。

驚いたのは、逮捕時の写真が、モンスターのシャーリーズ・セロンと激似!シャーリーズ・セロンがプロ魂でアイリーンに寄せてたのがよーく解った。は、さておき本作を観ると、アイリーンはアメリカのどこにでもいそうな陽気なおばちゃんに見える。
あ、でも面会時の会話の途中、自分の話を遮られた時のアイリーンの眉間に皺を寄せた表情にはゾワッ‥。

幼少の家庭環境、家を出ざるをえない事情あり、売春で生計をたてアメリカを渡り歩く流転の人生。
もし、生まれ変わったら?のインタビューで、親に経済的な余裕があり、親違いの兄弟ではなく、血を分けた兄弟で、家族が助け合う絆のある一般的な家庭なら、私は模範的な国民になっていた。と語っていたが、このドキュメンタリー見てたら、まぁ、そうだろうなと思う。

家庭環境を全ての原因にしたらいかんけど、彼女の幼少は悲惨。
長い裁判の途中で元恋人の女性からも裏切られ、知事、司法、マスコミ、警察を疑い、金づるにされ、それぞれの思惑に嵌められたと感じたアイリーンは当初の無罪の主張を覆し、死を受け入れる心構えを見せはじめる、7人の男性を殺したのは事実で死刑は当たり前と思うけど、なんか、死ぬなよ!とも思った。

死刑執行前に残した最後のメッセージは意味深。あと、あの実母あれはダメだ。アイリーンが最後迄許さないのは分かる&ここまで赤裸々に裁判の様子や顔出しの証人発言とかはアメリカだよなぁ。
もう1回「モンスター」観てみようかと思えた良作。
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