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トロメオ&ジュリエットのRandBのレビュー・感想・評価

トロメオ&ジュリエット(1996年製作の映画)
4.5
『ロミオとジュリエット』(1936年版)の直後に鑑賞。

舞台は現代。
ある事情を抱えた2人の若者・トロメオとジュリエット。
彼らが恋に落ちたことで、巻き起こる一大騒動を描く。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督の記念すべきデビュー作。

B級映画とはいえ、割とマトモに作られたDVDパッケージに、若干、期待して観てみると、余裕の低予算で笑いました。

トロメオって、何をかけた名前なのかなぁ~と気にしていると、『悪魔の毒々モンスター』シリーズなどのお下劣B級映画を世に送り出した"トロマエンターテインメント"作品だったからなんですね……。笑

まさか、こんなところで、トロマ映画初挑戦になるとは思いませんでしたが、入門には意外と悪くない一作でした。
(とはいえ、トロマシリーズを観てきた人のための遊び要素もあるので、かなり、過去作を追いたくなる。笑)

エロ、グロ、ゲロが横行する世界観。
しかし、思いのほか、本家である『ロミオとジュリエット』の正統派パロディのため、くっだらないのに、なぜか憎めない展開。

そんなB級エロパロの様な物語であるにも関わらず、本家に対して、割と的を射たアンチテーゼになっている部分もあったため、なんなら本家を見終わった時より後味が爽快でした。とにかく最高です。笑

近親相姦や強烈なゴア描写、人体破壊シーンなど、『ガーディンズ……』のノリで観ると、かなり火傷を喰らう可能性はありますが、監督の弟"ショーン・ガン"がしっかり、ポニーテールで登場していたりw、彼の原点を知る上で観ておいて良かったとは思える作品でした。


<<エログロおバカメーター>>
エロ ☆×4.0
グロ ☆×4.0
バカ ☆×5.0

・エロポイント
近親相姦しまくりの展開すぎて、笑いました。なにげにジュリエットの姉妹がヤバすぎる。笑

・グロポイント
膨れ上がったヒロインのお腹の中からボップコーンが出てくるっていう、そのシーンだけでも5億点でした。笑
その他、ブタの死体が写ったり、割とえげつない人体破壊シーンがどんどん出てくるため、苦手な人にはオススメしません。笑
ただ、後半へと進むにつれ、「暴力で不正に止めを刺す」という要素が強調され、その潔さは、もはや、近年のタランティーノ作品にも匹敵していました。

・おバカポイント
1度効いたら、頭から離れない謎のテーマソング、ちょこちょこ差し挟まれるやっすい効果音、全編に渡り、おバカ要素に満ち溢れた本作。
そして、なんといっても、一番のおバカ要素は、本家への忠実なパロディ。
本編そのものが劇中劇という部分や、セリフを再現するという謎のこだわりには、よく分からないけれど、作品を嫌いになれない実直さがありました。
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