鰹よろし

クレイジーワールドの鰹よろしのレビュー・感想・評価

クレイジーワールド(2011年製作の映画)
2.5
 突如発狂した人間たちが人々を襲い始め大混乱なインフラも機能しなくなったらしい世界で、父と母と息子と娘の4人が安全な場所とダニエルというもう一人の家族を求めて逃げ惑う...

 車のトランクで亡くなっていた子供をすぐそばで横たえていた母の隣に寝かせてやる行動で、終末世界においても残されている理性を魅せる演出は見事。

 そしてこの、一家の行動の指針となり決定権を持つ家族の大黒柱としての父親の姿をフィーチャーすることで、自他共にその世界で縋ることのできる絶対的なナニカを構築させることに機能している。

 正直なところそういった信用よりも、ちょっとおかしいなという疑念が全編を通して勝ってはしまうんだけど、外の世界というか物質的な世界の崩壊とは別に、ここだけが折れなければ大丈夫だとする唯一無二の希望がぽっきりどころかバキボキに崩れ去るラストは圧巻だった。救われねぇ~・・・


「パニック 脳壊」(2000)...「ハイテンション」(2003)...「THR3E 影なき爆殺魔」(2006)...「11:46」(2007)...「シャッター アイランド」(2010)...「チャイルド・コール 呼声」(2011)...「デビルズ・フォレスト 悪魔の棲む森」(2012)...「ガール・オン・ザ・トレイン」(2016)...「マローボーン家の掟」(2017)...
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