ネット

曳き船のネットのレビュー・感想・評価

曳き船(1941年製作の映画)
4.0
序盤の救助シーンは退屈してたけど、女と再会してから面白くなってくる。やっぱりメロドラマが好き。罪の話を言葉によって深化させてゆくさまに、これで40年代の映画なのかと驚いた。目が覚めたというか、とても新鮮だった。これが新年一発目の映画でよかった。
ギャバンとモルガンの背の高さがほぼ同じというのがすごくいい。背筋もまっすぐ、目もキリッとしていて強さがある。『新婚道中記』『見知らぬ乗客』の後に見たのだけど、女優の存在のさせ方が全然違う。媚びてない。
嵐の夜、海辺の陽光、窓から指す雷光と停電……天気の変化とともに現れる女性というのはスケールがデカくて好き。船乗りが恐れる荒れた天気と映画の中のエモーションが連動する感じに勝手にエプスタインみを感じてた。
ネット

ネット