三鷹

その男は、静かな隣人の三鷹のネタバレレビュー・内容・結末

その男は、静かな隣人(2007年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

冴えない中年男・ボブが日々妄想するのは会社の気に入らない人間たちを撃ち殺して清々すること。ところがある日その欲望が同じ職場の一人の男によって先に実行されてしまう。
その中で淡い思いを寄せているヴァネッサを救いだしたところからボブの人生は一変。社内で銃を乱発し無差別殺人を犯した男を撃ち止めたヒーローとして昇進、意中の女性も手に入れ…
なカンジで彼の妄想は続いていく。飼っている金魚との会話も作品の雰囲気を壊すこともなく、ちょっと奇妙な彼の世界が繰り広げられる。私は結構このムードの映画は好きである。話の進み方もいい。
妄想の中で狂い始めるボブの住む世界。隣人はいつから自分が隣に住んでいるのかさえ知らない。もしかしたら自分は今生きていないのか。職場の自分をからかう若い社員たちは本当に自分が見えているのか。
だんだん現実と妄想の区別がつかなくなってきていくのは主人公と見ているこちら側だ。
Cスレーターのダメ男っぷりがリアルですごい。いるいる、こういう人、と誰もが思うような男を演じきった。
現代劇だが近未来的な雰囲気を持った世界がまた私の好みだ。
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