ワイドショット川岡

ロバート・デ・ニーロの ブルーマンハッタン/BLUE MANHATTAN I・哀愁の摩天楼のワイドショット川岡のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

自分に当時のアメリカの世相や人種問題への知見がないので、フルで理解できなかったのかもしれません。それにしても後半の展開はめちゃくちゃでしたが、観終わった後は不思議とかなりの満足感がありました。
根っこにある背景は「タクシードライバー」と似ているんですかね。凄みではあちらの方が上と感じましたが、つかみどころのない不安感はこちらの方が目を見張るものがあると思います。
ラストのマンション爆破は動機も何も全く分かりませんが、世の中に疲れておかしくなってしまった当人からすれば、しっかり理屈の通った真っ当な行為なのか…とか考えたらかなり怖いです。犯罪者って案外、人懐っこくて純粋なのかもしれないみたいな。
そういう、いつ爆発するか分からない不審者をデ・ニーロが演じているから、ストーリーが入ってこなくても80分間全然見ていられました。