全然ノーチェック、僕にとっては無名の作品でしたが、「欲望のバージニア」を見てその監督作品と知り、ＤＶＤを探す。置いてない。んでリクエスト。
ジョン・ヒルコート凄いぞ。初っ端から銃撃戦で幕が開ける。
19世紀開拓時代のオーストラリア版ウェスタン「走れメロス」。バーンズ３兄弟の話。クリスマスの日までに極悪人の兄アーサーを殺さなければ弟マイキーの命はない。究極の選択。主人公の次男チャーリーは警察隊長と約束を交わし、兄を殺害する旅へ。弟の命と引き換えに極悪人の兄を仕留めることができるのか・・・
「欲望のバージニア」も3兄弟のドラマ。見たばっかりなので比較してしまう。「欲バ」では敵刑事役のガイ・ピアースよくあんな糞役出来たと今頃になって感心する。今回悩める弟思いの主人公 いいぞ～。
荒野、山岳、夕日、土埃、大自然と人間の映像も素晴らしい。サブタイトルがあるとすれば、「ハエと共に生きる」だ。先住民も町民もイギリスからの貴婦人も正装した判事も警備隊も悪漢も囚人もみんな馬と同じ様にハエに集られる。大自然は平等だ。このへんがヒルコートかなりの拘り。超リアル。
3兄弟とスタンリー隊長の2つのドラマが絡む。隊長の妻マーサの役は「奇跡の海」のエミリー・ワトソン
音楽のニック・ケイブが歌と脚本を担当。またこの歌がいい。
映像の良い訳が判った。「欲バ」の撮影ブノワ・ドゥロームだ。
なかなかの秀作を発見しました。
