プロポジション -血の誓約-の作品情報・感想・評価

「プロポジション -血の誓約-」に投稿された感想・評価

マカロニウエスタンと思い込んで観始めたんだけど、思ってたのとだいぶ違くて事故った。
継

継の感想・評価

4.5
ディジュリドゥの重低音が唸る
先住民が追いやられた内陸の奥地.
流浪の賞金稼ぎジョン・ハートが
“猿からだとよ” と嘲笑(あざわら)う「種の起源」の如く
適応出来ない者を容赦なく淘汰する
血に染まり赤茶けた大地, オーストラリア.

19世紀末, ユニオンジャックが翻る警察署
英国人の誇りを胸に街を変えようとする警部スタンリー
捕らえたアイルランド移民チャーリー(ガイ・ピアース)に
兄アーサーと弟の命を天秤にかけさせる.

監督(ヒルコート), 主演(ピアース), 脚本&音楽(ケイブ).
主要なポジションをオーストラリア人で固め
アボリジニ・コミュニティの許可及び協力を得て
彼等の居住エリアでも撮影を敢行した
「白豪主義」黎明期の祖国, 負の歴史.

何も無い砂漠の真ん中に 塀を囲い建てた家.
薔薇の庭園, アフタヌーンティーの習慣, 日傘にドレス...
警部の妻マーサが頑なに守る大英帝国の生活様式は
蝿にたかられ 砂埃にまみれ 踏みにじられる.

アーサーの, 己の本能のまま非道の限りを尽くす無慈悲さと,
“時計仕掛けのオレンジ” アレックスの如き風貌のサミュエルが併せ持つ二面性, すなわちスコットランド古歌 “peggy gordon” を独唱する穢(けが)れの無さと, 平然と人を蹂躙する残虐性が, 強烈な印象を残す.
役者が全員カッコいい!!ガイピアースとレイウィンストンがめちゃめちゃかっこいい!ヒューストンもカッコいい!善玉も悪玉もみんなかっけぇ!こんな映画ない!
ニックケイブの脚本も音楽もめちゃくちゃ渋い!
TICTACz

TICTACzの感想・評価

-
かなりのバイオレンス。ガルピリルの役所の立ち位置がイマイチ腑に落ちない。
コブラ

コブラの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

贖罪西部劇の亜種。
なにしろメリケンでも、ましてや西部でもないわけだし。
(オージー開拓時代だと)

変わったバランス。
登場人物のうち誰の視点で観りゃいいんだ?という感じで鑑賞者を安心させない作劇。

ガイピアース串刺しやらマチェーテで首チョンパやらエグ味も申し分ないし、
観てるだけで不快指数の増すオージーの熱気に湿度、そしてハエ!

意識してなかったんだけどジョンヒルコートの監督作結構観てるな。
80点満点で70点ぐらいの作品を作る人という印象。結構相性良い。


ただスタンリー隊長がもつアイボリーグリップのSAA。
何インチだろうか、と調べてみたらスタームルガーのバケーロだって。

19世紀末の物語に創業が1940年代のスタームルガー社の銃。
むう、、。
エミリー・ワトソンが食器を準備するたびにカットインアクションが入るのがなぜか気にかかる。突然殴りつけることの優位性。ダニー・ヒューストンは既存の作品で喩えれば「Helpless」の光石研に近いポジションにも置けそうな家族主義狂人だけど、山奥に籠もらせてるのもあって(カーツ大佐調の)思弁寄りになっているのが惜しい。取り立ててすごくはなく、先住民迫害史にかかる外部性が外部性のまま残ってしまってるように思うが、映画が最中からはじまることとか、奥の構図に時々目を吸い付けられるところがある。
刺繍屋

刺繍屋の感想・評価

3.8
予備知識が無かったため、普通の西部劇だと思って見始めたのですが…英国の植民地であり、開拓時代のオーストラリアを舞台にした作品でした。

全編に漂う虚無感、ラストシーン、個人的にはかなり好きです(*´□`*)スキ♡
さら

さらの感想・評価

-
絵画的なショットが、多過ぎることによってしんどい。素人臭くなる(凡な)感じでもったいない。
荒野のロマン、広大であるのにそんな狭くしなくてもいいじゃんって思います。
ニッケーヴの初脚本だそう。
Noah Taylor全然出てこなくて ちぇっ。
ゆみな

ゆみなの感想・評価

3.8
昔観てかなり好きだったジョン・ヒルコート監督作品ですね。急に観たくなってレンタルしてきたよ。やっぱり好き。

悪名高きバーンズ三兄弟の次男チャーリーと三男マイキーが警察に拘束されちゃってね、チャーリーは警官のスタンリーに弟を絞首刑にしたくなければ長男アーサーを殺せって言われちゃうんだよね。バーンズ三兄弟の中での脅威は長男アーサーで、そこを潰せば町の秩序は保たれると思っているスタンリー。確かにアーサーは妊婦殺したりやりたい放題の荒くれ者で、チャーリーとマイキーはある事件をきっかけにアーサーとは別々に暮らしていたんだよね。
兄と弟の間に挟まれて苦悩するチャーリーを軸にお話は進んでいくんだけども、荒野の乾ききった映像と多くを語らない空虚な中に存在する自然の美しさに茫然とする。そこに絡んでくるジョン・ハート演じる賞金稼ぎのガンマンや、孤軍奮闘する警官のレイ・ウィンストンの葛藤とかね。とにかく脇のキャストまで完璧なので、行間の多い映画ながら退屈はしない。しかも音楽がまた良くて、脚本も書いてるニック・ケイヴが担当してるんだから外れるわけがないんだよね。

そして、やっぱり長男アーサーの存在感が抜群で、それを演じるダニー・ヒューストンのカリスマ性に心を持っていかれちゃって。彼の中には確かに善と悪が存在していて、その二つを超越しているから惹き付けられるのかもしれないなぁ。
ラスト…そっとアーサーの横に座るチャーリー。二人の後ろ姿は物悲しく、でもそこには同時に愛情を感じるのでした。いい映画。
のん

のんの感想・評価

4.3

ややや……。

くうぅ。泣けてくる~。
やはり好き。
この監督が描く男達が好き。

そして、この映画では映像美と音楽が素晴らしい一体感!
冒頭から流れる音楽、暴力的な男がスッと美しい声で歌い上げる唄、荒涼とした大地との会話を思わせる詩…。
気になって脚本確認したら、ニック・ケイヴ氏はミュージシャンでもあったんですね。
そして、『欲望のバージニア』の脚本もこの方……!


開拓時代のオーストラリアが舞台。
導入で当時の写真が映される。
荒涼とした大地に不似合いな英国人生活様式。
白人と先住民アボリジニ。
白人同士のアイルランド系とイングランド系。
取り締まる側と取り締まられる側などの対立。
暴力と家族愛。

正気を失っていくような空気感がたまらない。
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