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銃撃のあのレビュー・感想・評価

銃撃(1967年製作の映画)
5.0
砂漠に目が慣れた人以外にはあまりにも不親切すぎるロングショットがかなり観る人を選ぶ映画でしたが、視力だけが取り柄の私にとっては「だが、それがいい」でした。

コインが本当に子供を轢き殺したのか、果たして謎の女がその子供の母なのか、そしてビリーは女に雇われた殺し屋なのか?背景事情が全く分からないのに、キャラクター名を何故か覚えている映画は良作説を個人的に唱えたくなる映画でした。

危機において冷静さを失うことの危険性は、コーリーの足手纏いな振る舞いを見ればよく分かりますが、ビリーのような腕利きのガンマンまで破滅してしまうところに砂漠の怖さが凝縮されていました。また、丘の上に真っ黒な服で女が立っていたり、突然のクローズアップを挟んだりする気味の悪い演出も見事で、物語に異様な魅力を持たせることに成功していました。
あ