葛西ロボ

アンドリューNDR114の葛西ロボのレビュー・感想・評価

アンドリューNDR114(1999年製作の映画)
3.8
 人間的な、余りに人間的なロボット、アンドリュー。その穏やかな眼差しの奥には、表情のバリエーションが少ない序盤からロビン・ウィリアムズの影がちらついて見える。
 貪欲な子どものように知識を取り入れていく彼は、いつしか自由を手に入れるが、時の流れは彼の周囲から大切な人々を奪っていく。半永久的に生き続ける彼にとって、それはどうしようもない孤独であり、だからこそ仲間を求めずにはいられなかった。
 やがて心身ともに人間へと近づいていくアンドリューだが、純真だった内面が、どこか悪たれた態度をとるようになるのは、年寄りの意地悪みたいなものだろうか。
 SFとしてはどこか古典的な薫りのする“ヒューマン”ドラマ。