「スターになって、世界を変えるんだ」
パレスチナ・ガザ地区に生まれた少年とその仲間が、歌手になるという夢を追う物語。
と書けばキラキラした映画かと思われるかもしれないが、作中の9割は辛く閉塞感を感じるシーンだと感じた。時折挟まれるガザの破壊された街並みや、インフォーマル経済で生計を立てる人々のシーンは、パレスチナ問題の中心地で生きる人々の現実なんだと思う(実際にこの監督はパレスチナ出身らしい)。
主人公の姉の役をしていた女性の子役、演技が上手だっと思う。苦しい中でも希望を捨てない真っ直ぐな眼差しが、印象深かった。
パレスチナ問題に関する前提知識があると、風景やシーンにより一層重みを感じると思う。