蜘蛛マン

たぶん悪魔がの蜘蛛マンのレビュー・感想・評価

たぶん悪魔が(1977年製作の映画)
3.8
素晴らしく期待していたが、死ぬほど眠い。春だから。花粉飛んでるから。しょうがない。でも主人公シャルルも気怠そうに眠そうに死に向かっていってたから、テーマ的に眠いのは合ってた気もする。

初っ端からSDGsを連発してくるけど、たしかに社会的かつ環境的な枠組みで言えば未来に希望なんて見えない時代だったのかもしれない。
と言いつつそれってものすごく一面的な考えだなとも思うし、そんな虚無って本当に虚無なのか。シャルルが死にたいのは時代のせいなのか。

なんかシャルルはもっと普遍的に死にたそうに見えた。事件もない。感動もない。日常に永遠に何も起きない。いつの時代に生きててもシャルルはきっと死にたいし、中身は果てしなく空洞のままなんじゃないか。なにかに熱中したり日々を慈しんだり、誰もが器用に自分を騙し続けられるわけでもない。これって生物学的に確率論で生まれてくる個体的特性では。
そしてそれって本物の呪いだよね。
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