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The 11th Hourのレクのレビュー・感想・評価

The 11th Hour(2007年製作の映画)
3.2
環境問題は非常に深刻であり、我々に残された時間は少ない。
著名物理学者のスティーヴン・ホーキングや旧ソビエト連邦のゴルバチョフ元大統領など、世界各国の専門家たちがこの最も重要な課題について事実を語り、地球が直面している問題を提起し、今後の課題を取り上げていくドキュメンタリー。

レオナルド・ディカプリオのナビゲーションと専門家たちの話、地球の映像だけの完全ドキュメンタリー映画で、ストーリー性は一切ありません。

内容も差ほど難しくなく、観ることができました。
アマゾンや氷河と煙を撒き散らす工場地帯。
「自然」とそれに対比するように見せる「人工」。
自然の映像は綺麗でしたね。

森林伐採、山を削り、川や海の埋め立て、化石燃料、爆薬や農薬による大気汚染、地球に生きてる我々人間は自分たちの利便、利潤を求めるばかりに人間の利己主義で環境破壊を繰り返してきた。
そのせいで地球は異常気象という形で悲鳴をあげている。

学者たちは言いました。
19世紀の産業革命により発達した蒸気機関、化石燃料の使用による二酸化炭素の増加。
科学技術の向上で化学成分の蔓延による大気汚染。
それらが齎した地球温暖化。
干ばつや森林伐採などは二酸化炭素の抑制を妨げる。
海水の温度は上昇する。
それによって起こる気候変動により、北極の氷は溶け、降雨パターンが変わり、竜巻や局所的豪雨、洪水、干ばつや砂漠化などの様々な異常気象を引き起こす要因となる。
負の連鎖だと。

勿論、自然だけでなく生態系にも影響が及ぶ。
自然は美しくあるべきなのだ。

この状況を食い止めるにはどうすればいいのか、何をすればいいのか、今我々に出来ることは何か、すべきことは何なのか。
まず我々に出来ることは、状況を"知る"ことです。
生態系は破綻を来していると。
自然淘汰されるのは我々人間であると。
その事実を真摯に受け止めることです。
そして、一人一人が出来ることを少しずつでもやっていけばいいと思います。
今すぐ始めよう。

自分には関係ないとか、目を背けていてはこの問題は解決しない。
未来を生きていくのは、今を生きる我々なのだから。
各々感じ取る部分や感情は違うでしょうが、少し、ほんの少しでも環境について意識的であるだけで変わってくることもあると思います。

正直、ドキュメンタリー映画が苦手です。
退屈で見ていて飽きちゃうんです。
ですが、この作品を見て、この作品に出会えて本当に良かったと思えます。
初めてドキュメンタリーを最後まで見れたかもしれません。

そして、俳優としてしか知らないL・ディカプリオの環境問題に取り組む新たな一面が見れたので満足しました。

一つ腑に落ちない点は製作側がアメリカということもあり、アメリカ視点での考え方って印象が所々あったので…まあ仕方ないんですがね。
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