「ピアノ・レッスン」で有名なジェーン・カンピオンの初期作品。
見た目がかなり個性的で、性格も強烈（明らかに精神は子供のまま）なスウィーティー。かつては歌やダンス、演技の天才少女だったが、今は見る影もなく見るからにヤク中のボブというダメ男と付き合っている。対して大人しく感情を表に出さない妹のケイの暴力を伴わない冷戦のような対立。彼らの両親は険悪でどうやら離婚しているようだ。女版エリック・カートマンを地で行くスウィーティーに翻弄され、壊れかけている家族。スウィーティーが小屋の二階にチビと一緒に上がって、他の大人たちが必死になって下ろそうとするシーンが切実でシリアスなんだけど、その必死さが逆に面白くて笑えてくる。
