マチダ

超神伝説うろつき童子のマチダのレビュー・感想・評価

超神伝説うろつき童子(1989年製作の映画)
5.0
やっと見つけた。
夢だと思っていたグロテスクなイメージが現実に存在していたこと確認出来て、トラウマ解消された気分。
自分が3歳から5歳くらいのとき(前後の記憶で働く車みたいな玩具で遊んでた)深夜番組で目撃して以来、ずっと脳裏に焼きついていた作品。(1988年の正月シーズンに1987年のOVA版が地上波で放送されていたらしいので、たぶんそれを見たと思われる)
地味にライフワークだった児童回帰な古いアニメ鑑賞は本作を探す旅だった。暗黒神話でもバイオレンスジャックも80年代のデビルマンでもなく、あの時これを観たのだった。HENTAI=本作といっていいような大ネタだけど、地上波深夜に放送していたとは思わなかったので、とても遠回りな旅だった。やっと解決。原風景のひとつに辿り着いた。
うろつき童子は有名なので以前観てるが、その時見たのは絵の違う再編集版だったようでピンと来てなかった。(たしかデーモン小暮が声優に参加してるやつ。絵がけっこう違う)今回鑑賞したOVA版は80年代ガンダムのスタッフが制作したという情報だったので、自分は小学生低学年のころSDガンダムでZガンダム系キャラがなぜか好きだったのでそのこと自体が本作の影響なのかもと思い観てみたら、以前観たうろつき童子と違ってめちゃくちゃ見覚えあるシーンばかりで、ノスタルジーを超えてトラウマ発見のような面白さがあり、やはり序盤の絵柄も好きだし、色々合点がいった。物心つく前、このグロテスクなムードが流行ってる状況だったらしい。ova1巻の1987年は小泉今日子のアルバム曲にホラー漫画家の御茶漬海苔が作詞してたり伊藤潤二がデビューしたりしてる。

OVA版がFilmarksにないのでここに書いた。映画版は肝となる描写カットされてるので残念。

自分の過去で気になってる作品、これ以上のインパクトのものは無いので、もう何か全クリしたような気持ち。これをどの局で放送してたのかってことぐらいか。みうらじゅんが司会の深夜番組でも紹介してたようで、夜の番組にみうらじゅん出てたの知ってたから、それかも。そういうことは自分的には本質じゃないから、とにかくもう色々なことから解放された気分。

本編は、壮大だが知ったこっちゃないような物語がバランスの悪い物語構成で展開されるけど、ドギツいエログロ破壊描写が80年代ガンダムと同じタッチの高いクオリティで描かれてて絵の凄さを追うだけでも楽しい。原作者の前田俊夫の漫画も同じテイストで荒唐無稽な物語と超絶技巧な画力がギャップあって面白い。(という、自分の漫画に対する感性自体が本作のトラウマが基底なので、面白いと感じるに決まっているのかも。)

宇宙戦艦ヤマトのブームを作った人の企画らしい。

あと、誰が何を描いてるのかとか専門的なことわからないけど、スタッフ的に『千と千尋』のうねうねした感じはここと地続きなのではと勝手に思ってるんだけどどうなんだろうか。
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