エンターテイメント作品としてよく出来ているし、この映画から生まれたパターンももちろん評価できるのだが、現代の感覚で観ると少し冗長でテンポが悪かったり、古臭さは感じてしまった。
主人公に様々なピンチが訪れ、それはハラハラして面白いのだが、その回避方法がどこか漫画的で都合良く思えてしまった。
また、1番気になったのが合成技術のチープさ。
これはもう時代的にしょうがないのだが、どうしても『作り物感』を感じてしまい、個人的に作品に入り込みにくい原因になっていた。
同じく美術関連も全体的にチープ。
美術セットだと感じてしまう場所が多い。
特にひどいと思ったのは、最初の方でバーボンが入っていた棚が本棚に変わっていた場面。
本が本に見えず、明らかに作り物の本。
こんな同じ見た目の本がズラーっと並んでいるなんて…。
これは結構冷めてしまった。
それでもやっぱりストーリー自体は面白かった。
最後の手を引っ張るシーンの繋げ方とか、めちゃくちゃカッコいい。
現代のキレイな映像に慣れてしまうとどうしても惜しいと思う部分が出てきてしまうが、映画好きなら絶対に観ておくべき作品。