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ソウル・サバイバーのnyakoのレビュー・感想・評価

ソウル・サバイバー(1984年製作の映画)
5.0
sole suvivor 唯一の生存者。
ジャケはサイケでSFっぽいけど、そうでもない。
ファイナル・デスティネーション(もっとも今作の方が古いけど)だと思ってたら、ちょっと違う。
あれは死の運命を変えちゃって、死の運命が追いかけてくる話。
こちらは運命が見逃しちゃったのを、あっ、やっぱり徴収しにきました〜!ってやってくる話。

航空機事故の唯一の生存者の女性。
早くも仕事に復帰し、主治医ともラブラブ、すべてが順調だった。
でもある日、遠くから異様な視線でじっと自分を見つめる人間がいることに気づいてしまう。

主治医が教えてくれた生存者症候群。
大事故などで生き残った人が自分には生き残る価値がないとして罪悪感から精神を病むこと。
無茶な道路の横断やスピード無視の車の運転など…
彼らの大半は2年以内にまるで自殺のような行動を起こして死ぬという。
自分は責任を感じていない、という女性だったけど…。

閑散とした夜の町のマネキンや人気のない駐車場、自分しか乗ってないバスなど、不安を募らせる見せ方もとてもよく、静かにひたひた不気味さを感じられる。

遠くから見てる人たちはまるでロメロのナイト・オブ・ザ・リビング・デッドのゾンビのよう。
青白い顔でぬぼ〜っと立ってるタイプ。
それがすごく不気味。
雨の中、ずぶ濡れで遠くからじーっと見てるとことかすごくいい。
ゾンビだけど襲い方は力技じゃなくて、ナイフを使ったりと普通の人間と同じ。

この作品はずっと前から観たい観たいと思ってて、念願叶ってとても嬉しい。。
この監督の別の作品『ナイト・オブ・ザ・コメット』も良作で大好きな映画。
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