オーウェン

ザ・ダイバーのオーウェンのレビュー・感想・評価

ザ・ダイバー(2000年製作の映画)
3.0
実話を元にしている映画を見ると、純然たる事実と受け狙いの脚色の境目に漂うあざとさを感じてしまうことがあります。
それでも感動の実話ものの映画を見ると、文字通り感動して、世の中には凄い人がいたもんだ-----と、驚いてしまいます。

この映画の主人公である、黒人で最初のマイスター・ダイバーとなったカール・ブラシアの物語も例外ではなく、この人も絶対に諦めない人、そのものだと思いました。

でも、いったい、どこまでが純然たる事実なのかと、ふと疑問に思ってしまったのです。
あまりにもスーパーマン的に描かれているのが、その原因だと思いますが-------。

この映画には色々なエピソードがあるのですが、中盤を少し過ぎたあたりまで、それらが全部ぶつ切り状態に見えてしまいました。
エピソードがすんなりと繋がっているように感じなかったのです。
何となく舌足らずな脚本も気になりました。

だが、そういう欠点はあるものの、カール・ブラシアを演じているキューバ・グッティングJrと、その教官であるビリー・サンデーを演じているロバート・デ・ニーロは圧巻でしたね。
熱演だけれど、大仰には見えない自然さがあり、とても好感が持てました。

それから、サンデーの奥さんを演じているシャーリーズ・セロンも良かったですね。
この女優さんは、こういうアブナイ感じのキャラを演じさせたら天下一品ですね。
美しいし、本当に素敵な女優さんです。

そして、この映画の最大の見せ場は、重い潜水服を着たブラシアが、とある場所を歩くシーンですね。
見ているだけで力が入ってしまいました。
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