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チャイナ・フィナーレ/清朝・最後の宦官のXXXXXのレビュー・感想・評価

4.5
サモ・ハン製作・出演の知られざる大河ドラマ。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』のマックス・モク、アンディ・ラウ共演。
あのラストエンペラーの時代を描いた作品です。監督は『墨攻』のジェイコブ・チャン。

貧しさのあまり、可愛い息子を去勢して宦官として皇帝の下へ就かせた父親。そして、宦官として波瀾万丈な人生を送る1人の男の物語。

サモ・ハンは、後輩マックス・モクに主役を譲り、脇役でマックス・モクの面倒を見てあげる気のいい座長の役。まだ、三十路なのに老け役に挑戦し、『七小福』の様な貫禄ある味のある演技を見せてくれます。

また、『霊幻道士』のラム・チェンインが
主人公の父親役で出演。いつものカッコいいお姿とは違い、貧乏に負けた情けないオヤジを好演しています。
去勢をする場面がやたら印象に残りますね。僕を含め男性は、とにかく痛々しく生々しい去勢シーンは正視できないと思う。笑

そして切り取ったイチモツは、宝物を入れる袋に入れられ、皇帝に仕える身として、宝物の部屋に吊り下げられます。自分の位が上がれば位置が高くなるという、とても残酷な世界です。
アンディは、小さな役ながらもとても印象に残る役柄でした。

愛する女性が出来たのに、去勢された男としての苦悩や、激動の時代に生きる主人公の逞しさが、素晴らしく感動的な作品です。ラストはようやく幸福を手にいれた主人公に涙してしまいました。
一期一会で出会って来た人達に助けられ、人情を知る物語も良かったです。

ジェイコブ・チャンは、香港でも良心的な社会派の監督として知られ、香港版『どですかでん』と言える、香港のホームレスの人達の実態を描き、1993年に香港金像奨を総ナメにした『籠民』が非常に面白かったのを覚えています。なお、その作品は未公開未ソフトなので、日本では見た人は殆どいないんじゃないかな...。

全盛期ジャッキー映画とは、比べ物にならないくらい、地味な作品ではあるけど、人間を描いたドラマとしたは一級品で、今では香港人すら知らない作品だろうけど、香港映画に興味がある方には、是非見てもらいたい秀作です!
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