Bobsan

パトリックのBobsanのレビュー・感想・評価

パトリック(1978年製作の映画)
4.0
パトリック役のロバート・ヘルプマンが凄いですね。ほぼ全編を通して両眼をかっ開いたままベッドの上に仰向けで、セリフは一切ありません。
昔、ホラー専門誌の「V-ZONE」という雑誌で少しだけ紹介されていて、観たいと思いながら観れず終いだった作品がamazonで安値で売っていたので、即購入して約40年越しにやっと観る事が出来ました。
監督のリチャード・フランクリンは生粋のヒッチコックマニアだそうで、病院の建物の撮り方、アングルなどはまんまベイツモーテルだったのですが、作品としてはちょっと「ジョニーは戦場へ行った」が下敷きになっているように感じました。
ジョニーは自分の意思を枕に頭を打ちつけるモールス信号で伝えましたが、パトリック君は唾を飛ばす事(実際にこういう人がいたという実話が映画の元になっているそうです)や、超能力を使ってタイプライターで文字を打つ事で、担当の看護師キャシーにだけ伝えます。このキャシーを演じるスーザン・ペンハリゴンさんがコケティッシュでかわいいですね。
劇中では語られませんが、あの院長と看護師長はどう考えても怪しい。恐らく、いや間違いなく患者に対して、治療という名目で虐待や人体実験を繰り返し、時には死に至らしめて来た経緯がある筈です。更に二人共パトリックの超能力に気付いていますが、下手に手を出すと殺されるので何も出来ずにいるのではないでしょうか。
Bobsan

Bobsan