極黒の女子中学生

天はすべて許し給う/天が許し給うすべての極黒の女子中学生のレビュー・感想・評価

4.0
寒色・暖色でわかりやすく心象描写を捉えてる。照明だけでなくロック・ハドソンの服装すらも暖色系で統一されている(ラストだけは水色のパジャマ着てるのは気掛かりだった。不吉な予感がしたのは自分だけだろうか…?)
アカモミですら暖色のことかと勘繰ってしまう…

室内は暖色の灯り、室外(夜)は常に寒色の照明が焚かれており、ロック・ハドソンに言い寄られるジェーン・ワイマンは暖色のあたる場所から寒色のあたる窓際へと右往左往し葛藤する。
娘と彼氏は家の外で熱いキスを交わすが、主演2人が決して室外ではキスをすることはない。そういえば不倫を持ちかけてきたオッサンにキスされるのも室外だった

娘が泣きながらロック・ハドソンとの結婚に反対するところの照明も面白い。RGBの三色が入り混じった照明にあてられ、ジェーン・ワイマンの決心は揺らぐ

サークの存在すら知らないときに『エデンより彼方に』を見たけど、圧倒的に今作のが面白い気がする。黒人差別を取り扱った作品に関しても『悲しみは空の彼方に』のが強烈だった