カール

ダージリン急行のカールのレビュー・感想・評価

ダージリン急行(2007年製作の映画)
3.7
たまに無性に見たくなる。
3人兄弟のフランシス、ピーター、ジャック。初めはお互い信用していなく、対立していた。だが、この旅を通して揺るぎない兄弟の絆が生まれた。それを表すものの一つとして、6000ドルのベルトがあったと感じた。恋人や疎遠となった母親、死んでしまった父親への思いなど、数々のしがらみが11個のスーツケースだったのではないだろうか。
離婚を考えていたが、子供ができて、父親という大切な立場を担うことになったピーター。そんなしがらみを兄弟の力で強く結び、支えるという意味が、あのベルトにはあったのだと解釈しました。
この旅のように途中で道に迷ったり、はたまた立ち止まったり、新しい人に出会い、そして死とともに別れる。人生は必ずしも順風満帆で、予定通りにはいかないかもしれない。だからこそ兄弟手を取り合って支え合っていくことが、人生という名の長い旅において、大切なのだと感じさせられた。
一つの場面でも様々な視点からカメラを映していて面白かったし、カメラワークが個性的で良かった。
カール

カール