なすび

私を野球につれてってのなすびのレビュー・感想・評価

私を野球につれてって(1949年製作の映画)
3.0
ここまで「ハリウッドドリーム」的なものにふり切ったものは今見ると悪夢にしか見えない笑「"アメリカ人"は素晴らしい」と歌った曲には「東部、南部、カウボーイ、先住民、みんな挨拶はちがうけど同じアメリカ人〜」ときっと黒人やアジア系を考慮してないのは明らかだし、事実出ている人全員が白人。
そんな人たちが"アメリカ人"を声高に定義して楽しく歌って踊っているのだから、これはあれですね、パリピだけで作られた文化祭の出し物てきな…「おれらのクラス最強だよな!全員仲良し!」の"おれら"にはいじめられっ子やはぶかれた人は含まれていない、自分の好きな世界しか見えてない。そんな子どもっぽい世界だった。

ジーンケリー演じる男も、女の人を「男が選ぶ女」としか見ていないセクハラしまくりなサイテーな男なんだけど、なぜかそんな風にしていても"ロマンチック"な雰囲気で強引に(?)好きな女を落としてしまう。「女は強引なのがいいんだ!」とかオイオイ発言連発。ジーンケリーはほんとにこういう男性優位主義の伊達男を演じるのがうまい。
対してウブなフランクシナトラ、女性にうとく紳士な人だったのにいつのまにか強引にキスして女をモノにしちゃいました。まじなぞ。

ここまで野球のことをなめくさってんのもなかなかだよね笑 弱小少年野球団でももっとまじめに野球やってるぞ。

一周回ってあまりに能天気でバカなのですごく頭がからっぽになる、でもなんか引っかかるものは多かったので手放しには楽しめず!!
なすび

なすび