OASIS

マーゴット・ウェディングのOASISのレビュー・感想・評価

マーゴット・ウェディング(2007年製作の映画)
2.6
長い間疎遠だった妹の結婚式に出席する為、息子を連れてやって来た女作家の姉が夫婦の関係に亀裂をもたらしていくという話。

ニコール・キッドマン主演のハートフルドラマ!と聞いたのだが、これの何処がハートフルなんだと言いたい。
息子と少女の思春期同士の触れ合いには若干の瑞々しさを感じるが、大人達の関係のドロドロ具合は観てられない。
特に、結婚相手となる夫の上っ面だけ取り繕ったいかにもな駄目男さにはムカムカしっ放しだった。
暑苦しくて鬱陶しい役をやらせたら天下一品のジャック・ブラックがその男を演じているもんだから、拍車を掛けて怒りが蓄積されていき危うく俳優本人まで嫌いになってしまいそうになる。
突然キレ出してゲートボールのステッキを放り投げたり、草を引き千切ったりと物に八つ当たりする行動はなんだか笑えたんだけども。

ニコールは何かにつけて相手に食ってかかる様な女で、知らずの内に相手を不快な気分にさせている事を気にも留めておらず、その癖裏では汚い言葉でなじったりして女性の悪い部分を凝縮したような人間である。
問題なのは、彼女だけではなく周りの人達も強気で迎え撃ったりするので余計に関係が捻れていく事に。

肉親だからこそ良い事も悪い事も思い切り吐き出す事が出来るのだけど、距離が近いゆえ感情の抑えが効かないのも問題だったりして、それが女同士だと尚更醜く映るので女姉妹が居る女性との結婚は考え物だなと思いました。

それにしても、話のイライラ加減とは逆にラストの唐突さが意味が分からず、彼女が夫婦にとって害悪な存在としか思えなかったので結局家に来なくても良かったんじゃないか?と感じて、何を伝えたかったのかがわからない映画でした。
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