マーゴット・ウェディングの作品情報・感想・評価・動画配信

「マーゴット・ウェディング」に投稿された感想・評価

ドミノ式に瓦解していく、病める家族と結婚式。

気まずいシチュエーションと喧しい口喧嘩、BGMの向こうに少しだけ波の音が聞こえる。パステルカラーの画面が可愛くてコメディ映画みたく笑いながら観てられるんだけど、ときどき我に帰って「笑えないかも」なんて思う。こいつがノア・バームバックのやり方ですよ、皆さん。

そんなずっと面白い映画ではないけど、バス乗り場のシーンからラストカットまでの数分間が素晴らしすぎる。細かく敷き詰められていた会話のディテールは全て、最後の数分のためにあったんだと思う。荷物ぜんぶ置いて必死に走ってたけど、お前本当そういうとこだよ。そういう後先考えなさが招いたのが、この惨状じゃんかよ。馬鹿だなあ、愛おしいなあ。
fumi

fumiの感想・評価

3.4
憎いけど憎みきれない家族の愛憎というのがノア・バームバック監督の中で永遠のテーマなんだろうな。
監督の他の作品に比べても優しさ弱め、刺々しさマシマシな感じ。
ニコール・キッドマンが今まで観た中で一番人間味があって自然な顔してた。
YAZ

YAZの感想・評価

3.8
ノア・バームバック観る
また観るです

「イカとクジラ」の母が次男
連れて実家に戻ったような話
作家で男関係緩くて息子大好き
でと何となく似てる

何事も黙ってられずヒステリックな
マーゴットと結婚控えた妹の姉妹故の
相手の弱点突く様な、古傷ほじくり返す
様な言いたい放題が音楽無しで続くのは
楽しいとは言い難く女性同士まして姉妹
となるとこういうものかな~と

母と息子の映画でもあるようです
母親への鬱陶しさと甘えたさが混じり
自分でも上手くコントロール出来ない
年頃の少年の感じは分かるかも
こんなキレイで女性としての顔の母の
噂を耳にしたりすると混乱しますね

「イカとクジラ」はバームバックの体験
が入ってるらしいので、おそらくこちら
の息子にも自分を投影してると思われる。
因みに姉妹の母の存在も謎めいていて
二人の生家なのに母は別に暮らし、会話に
も登場せずマーゴットは避けてる節も

バームバック自身の母への複雑な何かが
込められてるようですが、愛情感じられる
ラストはほっとし気分になる
陰なトーンにキッドマンの赤い帽子が印象
的な厄介な母であり女性であります
あおい

あおいの感想・評価

3.5
狭い空間(物理的に)で起こる男女や兄弟、親子のすれ違い?会話劇は割と好き。
アクシデントよりもアメリカ的で人間的な会話に命がこもってる
rokurot

rokurotの感想・評価

3.7
「肉親より好きな人を見つけるのは難しい」

婚約者のマルコムを褒められた時、マーゴットの妹ポーリンは甥のクロードにそう言葉をかける。

母であるマーゴットから突き放されて、気落ちしているかもしれない彼に、優しさで言ったのか、本音を出したのか。どちらにせよ、物語全体を通して血縁者同士の関係を描いているこの作品が言いたかったことが、この言葉に凝縮されているように思う。

主人公であるマーゴットは、ことあるごとに白ワインを飲んでいる。夫や息子から出る「クスリの飲み過ぎ」という言葉から分かるように、彼女は何かしらの病に罹り、精神的に安定していない。

精神安定剤を飲んでいるのかもしれないし、白ワインが「クスリ」の役割を担っているのかもしれない。はっきりしないが、彼女が病んでいることは間違いない。

マーゴットは度々、違うと思ったことに対して、感情のまま言葉をぶつける。

息子であるクロードや妹のポーリンに対してだけでなく、子供に自閉症の可能性があるにも関わらず医者に診せていない養父に対してや、子供の腕を強く引っ張って歩く隣の家の夫婦に対しても。

しかし、なんでもかんでも感情のままに話すわけではない。彼女が怒る理由には必ず肉親や子供が関わっている。夫であるジムに対してぶつけた感情も、ジムの行動の中で自分に関わることに対して怒ったと考えれば、血の繋がった者も含めて、自分を投影できることにだけ怒っているように見える。

反対に、親族や子供の話題以外、全くの他人のことについては話をしない。妹の婚約者マルコムや不倫相手ディックとも、一切。会話をしたとしても、そこには必ず妹や息子や自分の話題がある。

車で夫と話し合いを始めようとした時、途中、道端に見えた犬を抱えて困っている人を無視しようとした。おそらく、彼女は他人に興味が持てない、どうでもいいと考えてしまうのだろう。そんな自分が嫌で仕方ないのかもしれないが。

だからこそ、マーゴットは血縁者に対しての愛情は人一倍ある。妹のことを心配して、婚約者のことを酷評したり、息子に献身的になってほしいから、結婚式の手伝いをしないとわざと叱ったり。悪いことを言うのは、愛情があるからこそで、直してもっと善い人になってほしいから。

そして、彼女は他人に興味を持てない自分に失望している。それはもう治らないのだと気づいている。気づいているからこそ、少なくとも自分にとって愛情を持つことができる肉親は繋ぎ止めようとする。

様々なことを考えた結果、絶縁状態にあった妹の結婚式に参加しようと思ったのかもしれない。

「発達障害」という言葉が物語中出てくる。社会性や共感性がなく、他人と上手くコミュニケーションが取れない。マーゴットにはその片鱗を窺わせる描写がある。

「私が「一番大切な友達」だって。めったに会いもしないのに、「親しい」なんて、そう願うだけ・・・私から離れて。私も私が嫌い」

自分から離れていく妹に失望し、同時に離れて行った原因は自分にあると思ってしまう。悔しくてたまらない彼女は涙を流す。

最後には自分の息子でさえも、傷つけてしまうため、遠ざけようとするが、どうしても離れることができず、鞄も上着もおいて、必死で走り出す。追いついて、息子に走ったことを繰り返し伝えるマーゴット。

頭で考えるよりも体が勝手に動いたように見えて、そんな自分が少しだけ誇らしそうで、少しだけ愛らしく思えた。

エンドロールで流れるカレン・ダルトンの「Something On Your Mind」。繰り返し歌われるのは「悔やんでいるだけでは、何も変わらない」という言葉。

最後に少しだけ、彼女が変わったように見えた。

面白かった。


(マーゴット以外の感想)

ポーリンのクロードに対する態度は一貫している。優しく語りかけるような、勇気を与えてくれるような。甥や姪という兄弟姉妹の子供という立場が、最も客観的に話せる相手なのかもしれない。

互いの子供たちの間で、兄弟姉妹に隠していた話が漏れて、関係がこじれるというのは良くあることなのかもしれない。

監督の映画には電車やバスや車の中がよく出てくるが、乗り物に乗っている人間の心理は何処かに向かっているということに影響を受けることが多いから、描かれているのかもしれない。

特に車は運転する人と乗っている人では、全く立場が違って、心情も変わってくる者なのかもしれない。

登場人物が歌う歌や、劇中で流れる歌には意味を込められる。それは説教くさくならず、心地の良いリズムで伝えられる手段になると思った。

ジャック・ブラックの情けなく卑屈な男が物語上で浮いていて目立っていた。この映画を喜劇たらしめたのは間違いなく彼だった。


○プロットポイント
・隣の家の夫婦と道端で口論
(何とか仲良くしていたムードを壊す、良くない方向に流れを変える)
・クロードが隣の家の子に噛まれて、マーゴットと喧嘩、平手打ち(肉親でさえも、関わるのが思うようにいかない。離れようと考える予兆)


○印象に残ったセリフ・シーン
 更新中


なんでもない会話で物語を進めるこの監督。誰に何を話すか。いつどこで話すか。そこにはどんな物があるのか。すべてに意味があり、できるだけ自然に、あからさまには意味を持たせないようにということに細心の注意を払っているのが良く分かる。

あまりにも説明を省略しているため、それぞれの登場人物がどういう役割で、今何を問題にしているのか一見してはわからない。マーゴットもただの自分勝手な嫌な人として見る人が多いのではないか。会話ばかりで進むために集中して見ていないと何がどうなっているのか分かりにくい。それがほとんどの人に刺さらない理由だと思う。会話に意味を込めすぎると、万人受けしないことの良いお手本である。

しかし、だからこそリアリティを持っていると感じるし、よく観る人にはその素晴らしさが伝わる。

面白かった。
フィルムの雰囲気とストーリーの小ささが絶妙。起こるドラマ以上に心の動きがにじみ出る
無花果

無花果の感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

バケットハットがチューリップみたい、黒に白いラインが流れるベーシックな水着に赤いバスタオルを巻くのも、この人すごく自分の体の形を理解してるんだなという服の着方を見ると、服がとかじゃなくてお洒落な人だって思う。ハンバーガーみたいな男だなと思ったジャックブラック 泣きながら話してるそばにあるマグにガーフィールドが描いてあって愛おしくなってしまったな、変だ。感情に素直なアメリカ人のファックだとか簡単に出る暴言たちはこの人たち、相手への申し訳なさって感じたりするのかしら、わたしは相手へした(気がする)失礼な行為を思い出して、深く後悔したりした。
1125

1125の感想・評価

3.5
2021 #4

笑えるところもあるけど、コメディ風の苦しい映画。
ノア・バームバックはそういう映画が多い気がする。
ルネ

ルネの感想・評価

4.0
『イカとクジラ』(2005年)のノア・バームバック監督作品。こちらは2007年。

『イカとクジラ』にわりと似た設定で、不器用で問題のある人々がリアルに描かれている。

悪気はないのだけれど大人になれないというか、余裕がないというか、みんなダメな人達なので傷つけあってグチャグチャになる。周りの人を傷つけてしまう。

僕はたぶんこうゆう種類の人間なので、なんか見てて色々と考えてしまった。この映画の登場人物たちはそれでも人と関わって行くのだけれど、僕は迷惑かけるのも人づきあいも面倒なので他人と距離を置く人です。

人間関係って楽しいけどめんどくさい部分もあって、なんだかな~って感じの映画でした。
ジャック・ブラックが口ばっかりの浅いやつを演じてて、リアルで面白かった記憶。
細部を忘れてしまったのでもう一度観たい。
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