とぽとぽ

プレイヤー/死の祈りのとぽとぽのレビュー・感想・評価

プレイヤー/死の祈り(1997年製作の映画)
3.5
記憶は映像の集まり

夢を見た…。そう、まるで夢でも見ているような心地なのだけど、内容自体はそうも言ってられない。けど着地していくところはやっぱりそういうところ。それは間違いなく原題が意味するように土地に根ざしたもの、先祖の記憶や魂が宿る。詩的にあの日の記憶を再訪する。
パパとダンス。父の不倫現場を目撃したことから家庭の崩壊をサスペンスフルに描く本作には、幾重にもなった演技やドラマ、語り口。"医者として"地位や名声のある裕福そうな暮らしのサミュエル・L・ジャクソン。家族を傷つけたから呪う。父親の不貞と少女の純粋さ、彼女は10歳に14歳の姉と9歳の弟。
叔母さんはウェンズデー的能力で相手に触れることで色々なものが見えて未来予知。そんな見える力は受け継がれていく。先祖の魂が宿る地で聖なる力を持って、脳裏に焼き付いて離れない記憶は、複雑なタペストリーとなり物語は過去となる。『ブルーバイユー』然り、水辺に霧(?)がかかるように人々の記憶が渦巻く。
とぽとぽ

とぽとぽ