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飢餓海峡のcinefilsのレビュー・感想・評価

飢餓海峡(1965年製作の映画)
4.1
伴淳三郎が交番で警官に聴き込みをしている背後で動くバス、上京した左幸子が飲み屋で客引きをしていて手入れから逃げる場面のワンショット撮影など、さすがサイレント時代からの巨匠の空間感覚は凄い。

三國連太郎が容疑者になってからは少しトーンダウン。

ラストは普通に考えれば警察の大失態なのだが、それを別にすると、内田吐夢の遺作になった「真剣勝負」のラストの呆然感にも微かに通ずるかも。こちらの方が重厚な感じなので観客も一応は納得したのだろうけど。

所々ネガ反転する画面には時代を感じる。
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