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ゴーン・ベイビー・ゴーンのkojikojiのレビュー・感想・評価

ゴーン・ベイビー・ゴーン(2007年製作の映画)
3.8
2007年 アメリカ作品
ベン・アフレック監督第1作
彼の作品は「アルゴ」を観ている。才能ある監督だと思う。

さとっちさんの紹介でこの映画を観たが、レビュー通りすごく面白かった。配信終了間近でラッキーだった。

「ミスティック・リバー」のデニス・ルヘインの傑作ハードボイルド『愛しき者はすべて去りゆく』が原作。
社会派ミステリー・サスペンス。

母親は麻薬中毒。荒れた生活の中で行方不明になった少女の捜索を依頼された私立探偵パトリックとアンジーのコンビ。二人は地元の人脈を使って捜査に乗り出すが、真相は麻薬取引の暗い闇に覆われていた。

キャストはパトリック役を性格俳優ケイシー・アフレック、アンジー役はミッシェル・モナハンだ。

主役のケイシー・アフレックは「ジェシー・ジェームズの暗殺」を観て以来、すごく印象的で上手い俳優と思っている。とても気になる俳優だが好きではない。
それは彼の高い声のせいだ。どんなにいい役をしても信用できないような雰囲気を醸し出していて、今回のような主役であっても何故がその「曲」が気になって、感情移入できない。

キャストは他にモーガン・フリーマン、エド・ハリス。豪華配役陣が脇を固めている。彼等の演技だけで、この映画を格調高いものにしている。この2人の演技は堪能すべし。モーガン・フリーマンの登場は少ないが肝心のところに出てきて持っていってしまう。存在感が並外れている。

ラストは考えさせられる。
自分だったらどうするだろうか?
人は変わることができると思うか?

私は、基本的に最善説を取る。
「人は変われる。人によっては」と思っている。
パトリックは捜索依頼を受けてから、ラストまでの間に母親がどんなふうに変わったかを見るべきだ。自分のせいで娘がいなくなったのだから、彼女の帰りを待つ間に変わるべきだ。しかしその間も変わらないようなら、この人はこれからも変わらない。この判断で結論は出すべきだと思う。
彼はその判断をしたようには見えない。
それがこの映画に対する私の答えだ。
勿論、10年後、20年後にどうなるかは誰にもわからないのだが。

※観てない人は急ぐべし!配信は2月9日23:59まで。見逃すのはもったいない作品。

2023.02.07視聴
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