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トロン:レガシーのふりかけのレビュー・感想・評価

トロン:レガシー(2010年製作の映画)
3.3
2024 117本目 5/5

トロンオリジナルのバイクシーンの“ギュン”がないのでクソ、よって0点

にしたいところだけど、映像は壮麗でおもしろかったし楽しく見れた。
でも、オリジナルトロン的な無機質で異様な新世界の光景ではなかった。チープなCGがカクカクとシャープで直線的で、光線や回路、液晶やネオンのようなイメージになっているのに加え、現実感のないハリボテのような仰々しくもまるで空虚な景観が邪悪に光る様子は心をくすぐる世界観で印象的だった。
レガシーはありがちなSF世界になってしまったようで、綺麗だけど魅力的ではないように感じた。あのトロンの虚構感が惜しい…。

3、4年にオリジナルを見たときには感じなかったけど、トロンの持つイメージとして秩序側とユーザー側のカラーリングは明らかにスターウォーズからのインスパイアだったんだろうなと思った。今作のジェフブリッジズもオマージュってレベルのジェダイな雰囲気だったし、あの時代のSFはそもそもスターウォーズ抜きの世界観構築って方が難しいレベルだったんだろうなと改めて感じた。
ロボットアニメを作ろうとしたらどうやってもガンダムの影響の網の目からは抜けられないような偉大さに似たようなところかもしれない。

あとはダフトパンクの劇伴はめっちゃよかった。

巨大な虚構の世界、人間文明の作ったものではないような未知の世界の魅力、みたいなものを感じれなくて残念だったな、というところ。話も良くはなかったのでまあトロンはトロンかって感じ。愛すべき凡作として愛したい。
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