ギャスパーノエが60回も鑑賞したと聞いて。というかCLIMAXの序盤シーンにジャケットが映ってましたね。
当時は上映禁止になったらしいが……。
理由はおそらく作風だろう。
精神科医による精神鑑定カルテの説明。
主人公による淡々とした心情、殺人衝動の説明的なナレーション。奇妙で実験的なカメラワーク。
そして殺人シーン、淡々とスクリーンに映される犯行のロングショット。
このロングショットが生々しく映え、スナッフ的要素を孕むことで上映禁止に繋がったのでは、とも感じた。
極め付けは逮捕されるまで間、主人公は他人と全く会話をしない。
殺人・暴力以外で他者と関わることはないというのが、実に印象的深い。