カフェポタリスト

稲妻のカフェポタリストのレビュー・感想・評価

稲妻(1952年製作の映画)
4.5
数ある成瀬巳喜男監督作品中、特にお気に入りの一篇。
久しぶりに昭和の生活臭がムンムンする映画を観た。
内容は まさに、成瀬巳喜男、 否、やるせなきお 笑
其々父親が違う四人兄弟、末っ子主人公のデコちゃんの
自立もの語り。東京の下町の有象無象を振り捨てて、郊外に部屋を借りるが、そこはまだ開発される前の田舎のような世田谷。 そこはなんと未来の夢溢れるところか!
香川京子と根上淳の兄弟が清潔な印象を残すのに対し、
小澤栄が男のイヤらしさ、村田知栄子や中北千枝子が女のしたたかさを見せる。母親役 浦辺粂子も上手い。