稲妻の作品情報・感想・評価

「稲妻」に投稿された感想・評価

tokio

tokioの感想・評価

4.1
Rec.
❶17.12.16, 神保町シアター/女優で観る<大映>文芸映画の世界
何故自分が成瀬作品のことをそこまで好きになれないのかがよく理解するきっかけになった作品

成瀬作品は日本の他のモノクロ時代の巨匠と比べても陰影の印象が薄く、そのため映像を見て目に焼きつくような瞬間がほとんどないから物足りなく感じてしまう

加えて長回しのシーンが少なく、もっと舞台全体を映すカットを持続させても良いだろうと思うところでも数秒で人物に切り替わってしまうから、分単位で映される画面が好きな身としてはイライラして仕方がない

しかもそのカットの切り替わりが大抵台詞きっかけであるため、話す人物を映す情報程度の役割しかないようにも感じるから、味気ない印象を覚える

成瀬作品のこういう点は作風とも取れるし、むしろこういうのが好きな人もいるのだろうけど、やはり以上の点がどうしても自分の肌に合わないし、逆に当てはまらない作品の方が成瀬作品では好きな部類に入るから、つまりは成瀬らしさが自分には苦手ってことなんだろうと我ながら思う
ケイス

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4.5
これまた普遍的な、人間と家族のヒリヒリする話。けど滑稽で面白い。今だったらドロドロしそうな話もあの時代ではあぁもサッパリしてるもんなんか。気持ちがいい。下町と山手の対比が面白い。
母親(浦辺粂子)の子供4人(1男3女)はいずれも父親が違う設定で、清子(高峰秀子)はその末っ子だが一番しっかりしている。

複雑な人間関係の中心にいるのが小澤栄であるが、清子は凛とした態度で観ていて気持ち良い。また、世田谷に引っ越した近所の兄妹の香川京子も感じ良し。

「渋谷で温泉旅館やってんのよ。あの『クラゲ印』の」というセリフ、「珍しい『電蓄』ね」という高峰のセリフ、道端に設置されている木製ごみ箱のような昭和の風景などが面白い。(木製ごみ箱は、自分が小さい頃には東京で見かけたものである。)

余韻を残した佳作だと思う。
lisa

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3.9
派手さはないけど、男女の弱さ醜さだらしなさが結構えげつなく描かれてる。特に妾、超ムカついた。自分があの場にいたら平手打ちしただろうな…。高峰秀子の怒り顔大好き。

全部を説明する訳じゃなくて、人物のアップとか会話の様子で察してしまうシーンが何個かある。男女の関係ってリアルでも直で言われるより察しちゃう方が何倍も残酷。かなり絶望的な気持ちになった。。

稲妻の登場は3秒もないけど、ああ、これはタイトルにしたくなるなぁと思わせる。怒りの象徴でもあり希望の象徴でもあり。
美しい。
マ

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3.7
父親の違う姉妹の話ということで、暗くなりそうな題材だなと思ったけど、軽快でギャグもあってなんとなく爽やかな印象。末っ子の主人公が感じるストレスの大きさや、すーっとひとり立ちしていく感じ、何とも言葉に出来ないけど実は重い決断をしてるあの感じが良かった。「人は結局1人では生きて行けない」的な話だけど全然説教臭くない!母へのフォロー会話がリアルでお見事。
高峰秀子がむちゃくちゃ可愛い。特に葡萄の皮をポイポイ捨てる動作が。
takono

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4.0
父親が全員違う四人きょうだいの話。
パッケージ裏面のキャッチフレーズ、女のみにくさ!女の弱さ!てかいてあったけどまさにそれ・・
主人公だけはスカッとする女の子。
やま

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4.4
映画というのは、モヤモヤとさせたりだとか色々な終わらせ方がある。この映画の余韻の残り方は凄い。映画の面白さにやっぱり時代なんて関係ない。
またしても素晴らしい成瀬監督の映画でした。

2人の姉と1人の兄をもつ主人公の清子さんの話なんだけれども、この兄弟みな父親が違う。性格も個性もバラバラ。母の子に対する想いだったりとか、周りの男たちのダサさというか、なんというか、この短い時間に人間ドラマが詰まりすぎてる。

お金のことしか考えてないように思える姉や、その周りの男たち(だるいやつしかいない)にうんざりして家を出て行く清子演じる高峰秀子さんが可愛いらしい。家を出た先に仲の良い兄と妹の家族がいたりだとか、話の引き立たせ方が上手い。その兄との恋に発展しそうな感じだったりとか見てて良いなぁと思える。

映像の構図だったりとかも美しい。何が良いとか具体的に分からないんだけど、とにかく綺麗にカメラの枠の中に人とか、景色が入ってくる。

この時代の人たちの服装って地味なんだけど、それが日本人の顔に案外合っていたりして良かったりする。

姉の夫が残していったモノだったり、それに対する姉の想いが、ラストのドラマを生んだ。もっとこの家族を見ていたいと思える映画でした。
Sanae

Sanaeの感想・評価

3.0
是枝監督が成瀬で一番好きって言ってた
一人暮らしはじめるところがすき