同じ実録物でも『絞殺魔』とは随分と違う
描き方はドライでストイック
中盤まではイギリスの狭苦しいフラットの室内劇が主で嫌な圧迫感が続く。
時折あるクリスティーの主観ショットがまた嫌な感じの臨場感を醸し出す。
そしてあのズーム!
殺人の動機の説明などはなく、ただ行動のみが描かれる。(性的な欲望が動機なのは明らかだが)
裁判終了から絞首刑までのスピード感ある省略とその後の腰痛への繋ぎで二年経過までは驚愕。
クリスティーの家に引っ越してきた人物が見つけてしまう死体のショットのヤバさだけで充分観る価値ありです。