爆裂BOX

ミシガン・チェーンキラーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ミシガン・チェーンキラー(2005年製作の映画)
3.3
人里離れた離島にやってきた大学生のニコール達。先発隊と合流するはずが、コテージにいたのは仮眠中のマークだけで、他の仲間の姿は見えず…というストーリー。
離島にバカンスに訪れた若者達が正体不明の殺人鬼に襲われるスラッシャーホラーです。
大学の心理学講座の学生ニコール達は、教授の計らいで週末に離島にある教授の別荘を利用してバカンスに出掛けることになる。しかし、先発隊が待っているはずの抜爪には仮眠中のマークのみ。他の仲間を探すニコール達だったが、何者かに次々殺されていく。ニコール達は先発隊の唯一の生き残りであるマークが犯人ではと疑うが、という内容です。
タイトルやジャケは「テキサス・チェーンソー・ビギニング」のDVDリリースが近かったのでそれに便乗したんでしょうが、ジャケの様なレザーフェイス擬きやチェーンソーは登場しません。内容的には「悪魔のいけにえ」より別荘に遊びに来た若者達が殺人鬼に襲われるという「13日の金曜日」に近いですね。
別荘に到着した若者達が酒とセックスに興じる中、殺人鬼に襲われますが、犠牲者が10名くらいいるのでとにかくテンポよく殺しまくってくれます。最初に到着した先発隊もあっという間に泥酔して眠っていたマーク以外殺されてしまいます。主人公ニコールを始めとした後発隊の面々も次々殺されていきます。殺し方も罠にかけての肢体切断や焚火に顔突っ込んだり、ワイヤーで首切断したり顔面踏みつぶし、ビニール袋被せて窒息死、カギ穴覗き込んだら針金で眼球串刺しなどバリエーションに富んでいます。ただ、低予算のせいか血飛沫もあんまり飛ばないしゴア描写も弱いです。後、余りにもポンポン殺されていくんで「どうせこいつらも死ぬでしょ?」と思って緊張感や恐怖感は逆に感じられなくなっていますね。
殺人鬼はフード付きのコートに黒い覆面姿で、割と主人公達の反撃喰らって倒れたり打たれ弱い所は「スクリーム」のゴーストフェイスっぽいですが、撃たれたり刃物で胸刺されてもまた起き上がって普通に走って追い掛けてくるジェイソンの様な不死身のタフさ持ってて、更に電気の明滅に合わせて姿が現れたり消えたりしたり、何時の間にか背後に立ってる神出鬼没さも見せて超常的な存在なのかなとも思わせます。
主人公ニコールは優等生的なキャラだけど、結構うるさいです。森から逃げ出して遭遇した保安官がそうとは知らず中々警察呼ばないのでイラついて殴る所は笑った。銃術習ってる設定で、殺人鬼銃で撃ったり、格闘繰り広げたりとアクティブです。ニコールに振られたマークはビッチな女友達と浮気しようとしたりしたけど、スティーブが襲われそうになった時に体当たりして倒したり、結構勇敢な所あった。でもこのカップル。友達が殺されまくってる状況でヨリ戻してイチャイチャしたり空気読めないというかイカレてる(笑)
最後のオチは一応捻ってあるけど、ある程度予測は出来ますね。殺人鬼の神出鬼没ぶりとかの説明は付くけどこれだと何でもありというか…その後のラストはくどく感じました。というかあの中でも結構殺人鬼反撃喰らってたのに、あそこでは不死身でも実際は不死身って訳じゃないだろうからニコールの反撃で普通に殺されそう。
低予算臭漂ってますし、役者陣の演技もあれな所ありますが、B級殺人鬼ホラーとしてはそれなりに見れる作品ではないでしょうか。