てるる

優しき殺人者のてるるのレビュー・感想・評価

優しき殺人者(1952年製作の映画)
4.0
シネマヴェーラ「恐ろしい映画」特集上映①

ワンコは分かっていた!

記憶障害×被害妄想=サイコパス
いや、記憶障害があったからこそ被害妄想になったのか。

ある男を家事手伝いとして雇った女性が味わうことになる恐怖。

見た瞬間ヤバいと分かるのではなく、じわじわと判明していく怖さ。
しかも自分は被害者だと思い込むのがタチ悪すぎる。

最初はとんでもなく朗らかで良い人な主人公が、だんだん恐怖で焦っていくのが可哀想すぎて。

観てる間は主人公に「なんでそんなことするの?!」「なんでそんなこと言うの?!バカバカ!」て思ったけど、あんな状況じゃ何が最善かなんて分からないよね。

ロバート・ライアンが一見普通に見えるのにヤバい人を好演してるのもあって、下手なホラー映画よりホラー。
80分を切る尺に恐怖が詰まってました。
てるる

てるる